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2023.12.17
所得税

もったいない

日本に住んでいるので、アメリカのコロナウイルスの給付金とは無関係と思う方が多い。確かにそう思うのは無理からぬことがある。日本の税金は日本に居住している人が支払う(属地的)。だから、アメリカの税金の外にいるし、ましてや給付金をもらえるとは思いもよらない。 アメリカの仕組みではアメリカ市民、グリーンカードなどの個人の属性(属人的)によりアメリカ居住者となり、アメリカの税金との接点が出る。そうなると、属人的にアメリカの居住者となる人は、世界中どこに住んでいてもアメリカに申告をする事になる。逆に言えば税金の還付は世界中どこにいてももらえる。現時点では、コロナウイルスの給付金は税金の還付金としてもらえる。 コロナウイルスの給付金は、2020年に$1,200+$600=$1,800、2021年に$1,400あり2年合計で$3,200/人だ。所得の大きさで必ずしも満額もらえないことはあるが、$1=140円で換算すると約45万円/人となる。 申告を行うべき所得に達していないので、2020年、2021年の申告書を提出していないケースがある。この場合は、仮に所得が無かったとしても申告書を提出する。税金がゼロで納税していなくても、コロナウイルスの給付金だけは還付金として支払ってくれる。 そこで問題になるのは還付の期限があることだ。3年ルールと言われるもので、もともとの申告期限から3年以内に確定申告を行う必要がある。 2020年分で言えば2021年5月17日(この年は特別に1か月遅れ)が申告期限で、ここを起点にして3年、2024年5月17日を超えると2020年分の還付は行われない。2021年分はさらに1年先なのでまだ時間はある。 対象になる人は、年末年始、あるいは年が明けてから過去の申告を行い、コロナウイルスの給付金を還付申請したらどうだろう。 アメリカのコロナウイルスの給付金をもらえるのに、流してしまうのはもったいない。

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2023.12.10
所得税

二重認証が有効です

1年間に個人の所得税申告書はどのくらい提出されるのだろう。2023年10月28日にデータをIRSは報告している。IRSのデータによると10月27日までにIRSは1億6,050万件の申告書を受け取り、1億500万件近くの還付に応じた。還付金額は3,190億ドルを超えた。1件あたり平均の還付額は3,054ドルで、$1=150円なら45万円程度と言うことになる。 アメリカのコロナウイルスの支給金をもらい損ねた人は、申告書を提出して最大で$3,200の還付を受けている。 コロナウイルスの支給があった年には残念なことに詐欺が多かった。申告書を提出しようとすると、既に申告書が提出されてしまっており自分の申告書を提出できない。還付金をもらうことができないと言うばかりではなく、税金の支払いだけが自分の所に来たら大変な話だ。 申告書の詐欺に巻き込まれないようにするには、社会保障番号 (SSN) または個人納税者番号 (ITIN)を安易に開示しないことだ。しかし開示せざるを得ないこともある。 この場合は、IRSの保護個人識別番号 (IP PIN) を取得することも有効だ。社会保障番号 (SSN) または個人納税者番号 (ITIN)に加えて、IP PINを使い二重認証とする。2021年から始まった仕組みだが、この番号は本人とIRSしか知らない。このIP PINは1年間有効で次の申告シーズンでは別途更新しなくてはならない。現時点ではIRSのソフト切り替え時期で11月と12月は申し込みができないが、1月中旬には申込ができる。 Get An Identity Protection PIN (IP PIN) 税金関連の個人情報盗難から身を守るために IP PIN を検討してはどうだろう。

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2023.12.03
所得税

Form 1040の電話番号・電子メールアドレス

Form 1040には電話番号とメールアドレスを入力する場所がある。下図の一番下だ。ここは入れても入れなくても、申告書の処理に影響を及ぼすことはない。 IRSが連絡を取る必要がある場合は、米国郵政公社の普通郵便を使う。 IRSから電話や電子メールで突然、お金や個人情報を要求されたら、すぐに頭の中で警戒アラームが鳴るはずだ。しかし、アメリカの申告に慣れていなかったり、日本にいて外国語のメールをもらうと判断が難しいことがあるかも知れない。 原則:IRS を名乗って電話や電子メール個人に連絡し、個人情報やお金を要求する場合は詐欺だと思って良い。 IRSは決して次のことをしない。① 電子メール、テキストメッセージ、またはソーシャルメディアで納税者と連絡を開始し、個人情報または財務情報を要求する。② 納税者に訴訟や逮捕の脅迫電話をかける。③ 電話、電子メール、またはテキストメッセージで、納税者の社会保障番号やID PIN を要求する。 Form 1040でなぜこの欄を設けるのかには理由がある。IRSが税務調査、徴税、犯罪捜査など特定のケースで個人に連絡する場合だ。申告をきちんと適正に行っている人には縁がない。その目的だとしても最初は必ず手紙での連絡となる。 Form 1040を記入しなければならないという場合、とにかく律義に丁寧に記入しようとする。もちろんそれが当たり前で、それにより被害を受けないことが理想だ。現実的にはきれいごとだけではない。 この欄を記入するかどうかは自由で、必ず記入しなければならないことはない。大事な個人情報で、これを盗み取られて詐欺に巻き込まれることを未然に防ぎたい。この記入が強制とならない限りは、元から記入しない事が安全だろう。

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2023.11.26
所得税

痛い延滞税

2022年分の申告を延長申請せずに、延長申請の申告期限の10月17日に申告をして、$400($1=150円で6万円)の税金を納付したとする。ペナルティ・金利は含んでいないので、IRSから後日、ペナルティ・金利の請求があるのは織り込み済みだ。 ペナルティには次の2つがある。① Failure to file penalty (申告遅れ)月当たり残高の5%② Failure to pay penalty (納付遅れ)月当たり残高の0.5% さらに金利は現状で年7%だ。ならば概算で①は$20/月+②は$2/月+金利$2/月=$24の6か月で$144(同レートで2.2万円)と見る。ぺナルティ・金利は2万円ぐらいのものか、まあしかたないなぁ思う。 IRSからペナルティ・金利の請求が来てびっくりする。Original tax amount owed: $400Late filing penalty: $400Late payment penalty: $12Interest: $23.87 納付する元本の$400の2倍以上の合計$835.87の納付となる。 ペナルティだけで$435.87(同レートで6.5万円)だ。元本の6万円を越えてしまっている。仮に元本が100万円なら半年でペナルティがさらに100万円以上払うのか?あり得ない話で、間違いじゃないのかと思ってしまうだろう。 実はこの①Failure to file penaltyには次の条件がついている。60 日を超えて申告が遅れた場合、未払いの税金の 100%または$435(定数)のいずれか少ない方となる。$400前後の元本だと、ペナルティがその倍で2倍税金を払うことになってしまう。 延長申請さえ出していれば、支払い遅れ$12+金利$11.94=$23.94(同レートで3,600円)で終わっている。延長申請を出す・出さないで6万円の差は大きい。ペナルティの詳細はこちらを参照ください。

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2023.11.19
遺産税・贈与税

世代をスキップさせる相続

祖父母はできるだけ早い時期に、自分の財産を子や孫に残したいと考える。しかしながらアメリカの相続では、遺産税を考えなければいけない。2023 年現在、遺産税には生涯控除額があり、 1,292 万ドル($1=150円で約19億円)以内の遺産ならば税金は発生しない。夫婦を合わせると2倍となるので約38億円までは遺産税がかからない。これだけでも大変な数字で普通の人には縁のない数字だ。但し、この数字はアメリカ市民とかそれに準ずる人に適用される。外国人である日本人が必ずしもこの金額の控除を満額使えるわけではない。 このラインを超えると税金を払って子が相続した財産が、さらに将来孫に渡されるとまた遺産税が発生してしまう。ならば自分の子供ではなく孫に相続させると、遺産税を払う機会が1回で済んでしまうと考えるかも知れない。 スキップさせて財産をもらうのは孫や孫だ家ではなく、曾姪や甥など、他の近親者も対象となる。また血縁関係、結婚関係、または養子縁組のない受益者も、祖父母より 37 歳半年下であれば、スキップ対象とみなされる。 これは良さそうだが、アメリカ連邦税では世代を飛ばす相続にはGeneration Skipping Transfer Tax(GST)が存在する。GSTは遺産税とは別であり、遺産税が課された後に追加される。一律 40%で計算される。 親から子へ、子から孫へと相続すると遺産税が二回発生する。子を飛び越えて孫に相続させると遺産税一回+GST一回で二回課税が発生する。GSTは税率が40%で遺産税がもう一回あるのと変わらない。 仮に、生涯控除を使い切ってフル課税を受けると仮定して、100万ドルを孫にあげようとするとどうなるか。きわめて大雑把な単純計算だが、遺産税が40%で40万ドル、GSTが同じく40万ドル、遺産税の上乗せ分にもGSTがかかるので16万ドルだ。税金は合計96万ドルとなる。祖父母が196万ドル払って、孫は100万ドルを手にする。これではどうしようもない。 Generation Skipping Transfer Taxは、祖父母が子をスキップして遺産税を回避するのを防ぐように機能する。

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2023.11.12
遺産税・贈与税

大谷選手がグローブ6万個を寄贈

エンゼルスの大谷翔平選手が11月9日、日本国内約20,000校の全小学校に各3つのジュニア用グローブ約60,000個を寄贈するというニュースが流れた。すごくインパクトが大きく、さすがに大谷選手だと拍手を送らずにはいられない。 アメリカの贈与では年間非課税枠があり、2023年では$17,000となっている。何とか非課税にしたいと考えている時に、この天文学的なニュースを聞いたら一体どうなっているのかと驚くかもしれない。 アメリカは日本と異なり、贈与をする人が贈与税を払う。アメリカの贈与で2023年の非課税贈与枠は、もらう人の一人あたり1年間に17,000ドルだ。もらう人の数の制限はないので、何人でも非課税で贈与ができる。 ただし、年間控除額を超える贈与は課税対象の贈与とみなされ、贈与者の生涯控除額(現在 1,292 万ドル;$1=150円で約19.4億円)と相殺することになる。1,292万ドルの免除は、贈与と遺産税を合わせたものに適用される。贈与に免除を使用すると、遺産税に使用できる生涯控除額が減額される。このため、財産が約19億円もない場合、通常はアメリカの贈与税・遺産税を払うことがない。 これは良い話だと、日本に住んでいる祖父母がアメリカに住んでいる子供や孫に一人当たり300万円/人(同上レートで$20,000)をあげたらどうなるか。$20,000-$17,000=$3,000が課税対象となる。税率が$10,000までは18%なので$540の納税となる。 さて、$540の納税と言うけども、生涯控除の約19億円がある。$540の税額が出てきたところで、生涯控除額のために、全く余裕でアメリカの贈与税を払うことはないと思うかも知れない。 ところがこの生涯控除額はアメリカ市民(グリーンカード所有者等)を対象にしている。残念ながら日本に住んでいる日本人の祖父母を対象にしているのではない。そのために、アメリカの外国人たる祖父母には課税がなされてしまう。 大谷選手の天文学的な贈与には贈与税がかからず、何で自分が課税されるんだと思わないためには、アメリカの非課税贈与額の金額に納めなければならない。さらに重要なことは、日本の贈与税があるため、日本の非課税贈与枠を忘れてはいけない。

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2023.11.05
その他

期限切れのフォーム

年内も2か月を残すのみで、グリーンカードを放棄する場合は、年内にできるならばその方が良い。最終申告が2023年分(2024年提出)となる。放棄が来年の1月に入ると、最終申告が2024年分(2025年提出)となり、さらに1年先送りとなる。 放棄時に使うフォームがForm I-407だ。ごく簡単なフォームで、午前中に作成して、午後に郵送すればその日のうちにグリーンカードの放棄ができてしまう。もちろんそれに伴う税務上の処理は、通常の申告と出国税があり、2024年の申告シーズンまでは完了できない。 さて、このForm I-407だ。ダウンロードしてみると分かるのだが、そのForm の右上にExpires 07/31/2023とある。このフォームが今年の7月末で有効期限切れとなっている。このフォームを改訂するということで、改定案も見ることができる。 この新フォームがいつアップロードされるのか、明日なのか、年内か、来年になるのかわからない。 それを待っていられない場合、この旧フォームを使ってグリーンカードの放棄をするのか悩ましい。まだ年末までは少し時間があるので、しばらく待っていようというのも一案だ。しかし、年末になってもこの状態だと悩ましい。 旧フォームで提出した故に、Form I-407は無効だと言われては困ってしまう。単に手続きのフォームがないために、放棄そのものがブロックされてしまうことは不自然に思える。 あるところまで待って、仕方なしに旧フォームで提出しても、おそらくは受理してもらえるだろうと思う。旧フォームで提出した人には新フォームが発行された時に、もう一度新フォームを、年をまたいで再提出するように言われることもあるかも知れない。ただその確信を持てないのが悩ましい。 そうすると、一体いつ出国していつまで税務申告をしなくてはならないのか迷う。形式ではなく実態で判断すれば、旧フォームでの提出日が有効とされるのではないだろうか。

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2023.10.29
遺産税・贈与税

教育資金一括贈与

日本には教育資金一括贈与があり、1500万円までの教育資金の贈与は非課税となる制度がある。祖父母が日本に住むアメリカ市民権も併せ持つ孫に、教育資金の一括贈与を行った場合を考えてみる。 アメリカの贈与税はもらった人が課税を受けるのではなく、贈与を行う人が課税される仕組みだ。日本とは180度異なる。 では、もらう側の孫は何もしなくても良いのかと言えばそうではない。アメリカでは外国贈与の報告制度があり、その課税年に10万ドルを超える外国贈与がある場合、Form 3520で報告をしなくてはならない。この報告を行わなければペナルティの対象となる。 日本の教育資金一括贈与はアメリカの税務から見た時にどう扱うべきなのだろう。そもそも、この制度は贈与たり得るのか。贈与としたらいつForm 3520を提出するのか。 贈与とはあげましょうという人ともらいましょうという人の双務的な契約だ。祖父母が幼稚園、又は小学校に入学する子供に贈与をしますといっても、孫に行為能力がなく、何のことかわからなければ、祖父母の一方的な行為で贈与とは言い難いだろう。 また、贈与であるからには贈与を受けた人が完全に自分のものとして、自由に贈与を受けたお金を消費したり処分することができなければならない。 教育資金一括贈与は直接、その本人にお金が渡るわけではなく、金融機関にプールされている。その子供の自由になる個人の預金口座にお金が振り込まれているわけでもない。1500万円を金融機関の教育資金口座に払い込んでもらっても、その使途について入学金、入園料、授業料、教材とか制限がある。その事実を証する証票がなければその資金を払い戻してもらえない。お金が教育資金として使われなければこの制度の対象にはなり得ない。 こうした状況では、アメリカの税務から見た場合、1500万円の教育資金一括贈与の資金が金融機関に振り込まれた時に、贈与がなされたと認定するのは難しいだろう。 幼稚園・小学校・中学・高校・大学等に入学時に、お祝いとして贈与をもらうとか毎年の授業料を払ってもらうならば、その時点で、贈与が都度発生したと見るべきだろう。 さてForm 3520は1課税年で10万ドル以上の外国贈与が報告対象だ。現時点では$1は約150円なので、1500万円を一回に教育費として使えば、10万ドルとして報告の対象となる可能性がある。毎年授業料100万円とか、入学時に100万円とか200万円とか入学金として使っていたとしても、現状の為替水準では1年で10万ドルを超えることはない。 こうして考えてみると、教育資金の一括贈与をForm 3520で申告しなければならないケースはほとんどないと考えて良いだろう

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2023.10.22
所得税

IRSの作成する申告書

納税申告書を提出しない場合、IRS が代わりに申告書を作成することがある。IRS は、第三者から受け取った情報をもとにこの申告書を作成する。たいていは、 まともな申告書ではなく、大きな納税額を示す。 雇用主が W2 を IRS に送り、銀行も 1099-INT を提出する。利子、配当、キャピタルゲインも証券会社から個人にStatementが送られ、並行してIRSにも送られている。IRS はこの情報を使用して申告書を作成する。 その情報をもとにIRSが代わりに申告書を作成してくれるならば、どんなに楽であろうと期待してはいけない。 株の売り買いを繰り返しているとする。この譲渡益、譲渡損を計算して税額を算出する。当たり前だが、その計算をするためには、譲渡した時の金額と、株のコストがわからなければ計算できない。コストを紐づけられないから、コストゼロ=100%利益だ。RSUなど給与の中に入っていても、譲渡益の計算にも入れてお構いなしに二重計算する。 かくしてIRSの作成する申告書は納税額が数百万円、数千万円という言うお化けのような申告書ができる。これが納税者に送られてくることもあり得る。 これには30日の猶予期間があり、同意する場合は、通知に署名して返送する。 同意はできないわけだから、自分から正しい申告書を作成して提出する事になる。あるいは申告書の提出要件を満たさないのであれば、その理由を説明してIRSを納得させなければならない。 これに答えないで放置すると90日後にはIRS はもう一度、返答する機会を与える。これは最後の警告で、選択肢は、1) 同意する2) 正しい申告書を提出する 3) 提出する必要がない理由を説明することになる。90 日以内に応答しないと場合、IRS は税金を徴収する権利を得てしまう。きちんと正しい申告書を提出するしかない。 この手紙はIRSに通知している最も新しい住所にに送られる。すでに日本に帰国してしまい、本人は一切こうしたことを知らず、IRSはきちんと形式的な段取により、税金を徴収する権利を得ていたら大変だ。 こうした状況を避けるには、最新の住所をIRSに通知して、きちんと申告をしている事だ。もしも申告書を提出していなかったら、申告時期を過ぎていても、IRSから何かを言われる前に自分から申告書を送ればよい。きちんと申告すれば、そんなに心配するような事態にはならない。

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