個人の申告でSchedule AやSchedule C でペナルティ(罰金)をどう扱うのか。税金そのものは金額の制限があるにせよ、控除を取ることができる。しかし、連邦税または州税の申告遅延に対するペナルティや予定納税の不足額に対するペナルティは控除できるのか。
税金もペナルティも財布からお金が消えるが、その目的には重要な違いがある。
税金は政府への義務的な財政負担だ。道路、学校、社会福祉プログラムなどの公共サービスの資金として使用される。支払う税額は収入、財産等に基づいて決まる。
ペナルティは、ルールを破ったり義務を果たせなかった場合の罰則だ。これは、ルール違反を抑制し、順守を促すことを目的とする。ペナルティはルールを守れば回避できる。
どちらもお金がかかるが、税金は公共サービスの資金となり、ペナルティは行動を守らせることを目的とする。
連邦税または州税の申告遅延や予定納税の不足額に対するペナルティは、税金に関するペナルティなのでどうだろうと考えるかもしれない。
しかし、話を分かりやすく置き換えると、駐車違反やスピード違反をしてペナルティをもらった場合、これを控除としてSchedule CやSchedule Aで使うことができるのかとなる。
一般論として駐車違反やスピード違反が、申告を行う時に必要な合理的控除と言うのはどう考えてもあり得ない。どんどん駐車違反やスピード違反をしてペナルティを受けると、その分を納付した税金とできるなら、それにより結果的に税金の金額が小さくなる。節税のためにどんどん駐車違反やスピード違反をすればよいとなると、どう考えてもまともではない。
これは極端な話かもしれないが、ペナルティは税控除の対象にはならない。申告の遅延や納税額不足を抑制し、納税者が規則に従うようにするために、この控除を認めてはいない。
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