2019年11月

2019.11.24
所得税

やはり税金は面倒

日本とアメリカの二つの税務申告に直面した場合に、どうして良いのかわからない時に次のように言われることがある。 日本で申告をしているのでアメリカに申告をしなくてもいいのではないか。日本に住んでいる人でアメリカと接点のない場合は、全くその通りだ。 しかし、一旦、アメリカと接点がある人はそうはいかない。アメリカとの接点を持った人はアメリカ市民、グリーンカードを持っている人、アメリカの長期居住者、普通の日本人でもアメリカで貸家などの事業所得があればアメリカへの申告が必要になる。 日本で働いていれば、給料から税金や社会保険料が引かれる。日本の税金が源泉徴収されているわけだが、その源泉徴収分がアメリカの連邦政府やニューヨーク州政府やカリフォルニア州政府に自動的に納付されているわけではない。 そんなのは当たり前だと思うだろう。だが人間、わからない事、確信が持てないことに直面すると、当たり前のことも足元がぐらつく。心理的な障壁を自らに張り巡らすと簡単なことも自信が持てなくなる。結局、判断しようにも自分の中に、アメリカの税務の判断材料や判断基準、経験等がないので日本をベースに考える、あるいは期待感で考える。 やっぱりアメリカの市民権をベースにした課税は独特のもので、日本のように住んでいる国での居住をベースにした課税の方がわかりやすいと思う。でもアメリカの市民権課税は歴史的な必然から出ているもので、アメリカの立ち位置で考えると日本の方がおかしいだろうと言う事になろう。さらに州税もあり、州ごとに課税のやり方も異なる。日本が面倒なのかアメリカが面倒なのかはわからないが、やはり税金が面倒と言う事は共通か。

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2019.11.17
その他

2019年末で期限切れのITIN

IRSによれば約2百万人のITINが2019年末で失効する。ITINは社会保障番号を持たない人が、申告を行うために必ずなくてはならない個人納税者番号だ。 (失効するもの) ①過去3年間で一度も使われていないITINが失効する。 ②真ん中の2桁の番号83, 84, 85, 86, 87のものが失効する。これは過去3年で申告に使われていても失効する。但し、今年更新されたものは失効しない。 (家族ごとの更新) 家族の中で、更新のタイミングがバラバラというのも更新時期が煩雑だ。これを解消するために家族全体で更新することが可能だ。本人、配偶者と扶養家族が対象になる。すると、更新のタイミングに当たっていない家族はどうなると思うかも知れない。更新期間に当たっていない人も更新することができる。 (ITINの更新のやり方) https://www.irs.gov/credits-deductions/individuals/how-do-i-renew-my-itin 仮にITINの更新を失念したり、年をまたいで旧のITINで申告をすると、IRSからITINが失効している旨の手紙をもらう。そのままだと処理が進まない。ITINが回復され生き返ると処理を進めてもらうことができる。 来季の申告に向けて今のうちにITINの更新をお勧めする。

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2019.11.03
その他

IRSのキャンペーン

今年は例年に比べてIRSが外国に照会や適正に申告をしていないと言う手紙を多く出しているように思える。従来はどちらかと言えば海外はIRSの関心がアメリカ国内ほどではないと思えたものが、明らかに潮目が変わってきているようだ。 最近の例では、今年の7月にIRSのLarge Business and International Divisionが打ち上げたキャンペーンのだ。その一つがUS Expat Compliance Campaignでアメリカ市民、グリーンカード所持者(過去15年で8年以上)で適正に納税義務を果たしていなかった人を対象とする。 国務省はIRSに対して市民権やグリーンカードを放棄した人の情報をIRSに連絡している。IRSはそうした人たちが適正に申告をしているかどうか洗い出す。ただ、自ら進んで申告をする人に税金を免除してくれる救済措置も打ち出している。 しかしながら、この救済はアメリカ市民権を放棄した人にとどまる。グリーンカードはその対象に含まれていない。これはおそらく事故でアメリカ市民になった人を救ってあげようとしているのだろうと思える。アメリカで出生してアメリカ市民になったかもしれないが、赤ちゃんや子供のころに帰国し、その後、一切アメリカに足を踏み入れたことのない人もいる。こうした人もアメリカの税務申告は避けられない。そこで、アメリカ市民権を放棄して、アメリカの税務から離脱する。こうした人には救済措置が設けられたと言う事だろう。グリーンカードの場合は、こうしたやむを得ない事情ではなく、自ら進んでグリーンカードを取得したので一線を画したと言う事かも知れない。

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