Tsuchida & Associates日米にわたる国際税務

Tsuchida & Associateshaは日米に渡る国際税務に関する問題を解決いたします。

お知らせ

2024.02.25
所得税

スタート地点で転ばないで

申告を行う時に基本情報として申告をする人、家族の名前、住所、社会保障番号、生年月日などが必要になる。 この基本的な情報でも、正しい情報でなければ申告書を受け付けてもらえず、申告ができなくなる。 (名前) 結婚して名前が旧姓と新姓で変わっている。当然、新姓を書くと思うだろう。IRSは名前と社会保障番号の突合せを行う。社会保障カードの社会保障番号と名前が正しいものとする。社会保障カードが旧姓ならば、新姓の人は間違えている事になってしまう。 そうならないためには社会保障カードの名前を新姓に直す。しかし、手続きをして時間がかかってしまう。いよいよ時間がない場合は、旧姓を記載すれば申告書の段階ではそのまま通る。 (社会保障番号) 社会保障番号が間違えていたら正しい番号に直した修正申告を行う。電子申告だと申告書を送信する時にエラーが出て申告できないため、その段階で修正できる。 そもそも社会保障番号が無いことがある。社会保障番号がない場合は、社会保障番号の取得を申告よりも先に行う。社会保障番号を取れない場合は、納税者番号を取得することになる。これが一仕事だ。 自分の番号はあっても配偶者や子供の番号がない場合もある。個人は社会保障番号、納税者番号で認識されるので、番号が無ければ存在を確認できない。この場合は名前を記載することはできても一緒に申告したり、子供の控除を取ることは難しい。 (住所) 住所は自分の本拠とする住所で、きちんと連絡がつくところを記入する。仮にアメリカから日本に本帰国して、日本に住んでいる人がアメリカの住所を記載したとする。IRSは還付の小切手を申告書に記載されている住所に郵送する。誰も住んでいないところに小切手が届けられて紛失してしまう恐れがある。 やっと手元に小切手が届く。ところが小切手の有効期間は発行から1年で、失効してしまっているということもあり得る。 還付ではなく、納付を求められる手紙をもらう。この手紙も自分に届かないと大変だ。やっと自分の手元に情報が届いて時には、延滞金や金利であっという間に税金が雪だるまのように膨らむこともあり得る。 住んでいない州から、なぜ州税の申告がなされないのかと督促を受けることもある。 (生年月日) 生年月日を間違えることにより、追加の控除を取れなかったり、年金の引き出しでペナルティの対象になることがある。 いずれにせよ、申告書の入り口で動きが取れなくなると困ってしまう。一生懸命、アメリカの申告をしようとしているにもかかわらず、手続きで壁に当たると思いのほか苦労する。 申告書の内容に入り込む以前の段階では問題なくクリアしたい。

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2024.02.18
その他

AIによる双方居住者のFBAR

日本を出国しアメリカに住むようになる時、あるいはアメリカから日本に帰国する時に、たいていは年の途中のタイミングとなる。ということは、日本を出国する場合、1年間のうちにアメリカ非居住者とアメリカ居住者である期間が混在する双方居住者(Dual Status Alien)となる。帰国する場合は順序が逆になる。 この場合は居住期間を居住者として、非居住者期間を非居住者として申告をする。又は通年、居住者として申告を行うこともできる。 さて、話はAIとなる。最近はAIの発展がものすごいので試してみた。双方居住者のFBAR申告はどうなるのか? と聞いてみた。答えは一瞬で驚くばかりの速さだ。しかし回答を見てあれっ、これは違うだろうという答えが返ってきた。 年末時点でアメリカの居住者の場合、FBARの申告要件の金額を$50,000としている。$50,000を超えない場合は申告を要さないと言っている。これは$10,000の間違いで$50,000はFATCAの申告要件だ。 そこで$50,000の根拠を求めると条文を示してくれる。しかし全く関係のない条文だった。 これは違うでしょうと確認すると、税務の専門家ではないので詳しくは税務の専門家に確認くださいと腰が引けている。 さて、一日過ぎて同じ質問をしてみた。しっかりと$10,000という答えに代わっているし、答え方もしっかりしている。確かに学習している。これはすごい。 仮に学習前の情報を見た人が、$50,000が基準額だと思ってしまったらどうなるのだろう。 完全に手放しで、内容を丸のみをしてしまうと適切ではないこともあると肝に銘じ、自分でもしっかり確認することが必要だろう。 しかしながら、確かに確認をしなければいけない答えを返してくれるかもしれないが、その答えは十分に実用的だと感じた。このスピードで進化したら5年後、10年後にはどんな世界が来るのだろうと思ってしまった。

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2024.02.11
所得税

夫婦合算又は個別申告

アメリカの申告書Form 1040を見ると、真っ先に申告をする人の名前を記入するようになっている。自分だけではなく配偶者の名前も書く欄がある。日本の申告はあくまで一人一人なのに、アメリカの申告書は夫婦が一緒に申告できる。 さて夫婦が一緒に申告をするのが良いか、それとも別々に申告するのが良いか? どちらでも良いのでメリットのある方を選択すれば良い。 2023 年課税年では、夫婦合算で申告をする 65 歳未満の夫婦には 27,700 ドルの標準控除がある。個別に申告すると、それぞれ 13,850 ドルの標準控除となる。 夫婦が個別に申告をするケースだ。片方の配偶者には所得がない場合、もともと申告要件を満たさずに、申告書を提出しないで終わる。標準控除の出番もない。 もう一方の配偶者には所得がある。この場合は、標準控除を13,850 ドルを二人分使える。しかし片方の配偶者には所得がないので、夫婦合算にしても所得は増えない。しかし控除額は13,850 ドル増加するので、税額が減少することになる。 夫婦が一緒に申告すれば申告書は一通でお終いだ。別々ならそれぞれ申告書を作るので、手間のかかり方が異なる。総論としては夫婦が合算で申告するのが良いだろう。 しかし、必ずしもそうでないこともあり得る。 アメリカの不動産を譲渡する。日本に住んでいる人ならば、日本の申告の対象にもなる。日本の申告はあくまで個人単位だ。アメリカで支払った税金を日本の外国税額控除として使い、何とか二重課税を免れたい。アメリカの申告書を証拠書類として日本で提出しようとする。するとアメリカの申告書は二人の名前になっている。そのままでは一人分がわからない。いろいろ手間をかけて申告書を分離するのも大変だ。こういう時は夫婦が別々に申告をしていれば、そのまま日本の申告に直結できる。 夫婦が一緒に申告をするということは、その申告の結果についても夫婦が責任を持つ。税金が発生しても相手方に支払い能力がないこともあり得る。能力があっても税金を納付しないと、その責任はもう一方の配偶者に遡及される。申告書の内容をよく確認もせず、言われるままにサインして提出した場合、思いがけない負債を背負い込むこともあるので要注意だ。 また、一定額以上の金融資産があれば、付随する情報申告で日本の金融資産の開示を行う。これを配偶者に開示したくないこともあり得るだろう。 要は夫婦合算でも個別でもメリットのある方を使えばよい。但し、目先で良いと思ったことが、中長期的にはそうでないこともあり得る。そのため、夫婦合算で申告するのが良いではないかと思えても、無条件にそうだというわけでもない。 またこの選択は年ごとに行うことができる。一度選択したらずっと変えることができないというものでもない。 なお、アメリカの税務上の非居住者が提出するForm 1040NRでは、配偶者と一緒に申告することはできず、あくまで個人としての申告となる。

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2024.02.04
所得税

申告のデータを集めよう

申告を行うためにはデータが必要だ。昨年、一昨年と申告をしていれば、申告をするためにどんなデータが必要か、ほぼわかるはずだ。 2023年が2022年とあまり変わらないなら、昨年の申告書をガイドにすれば良い。所得の情報や控除など、昨年はどうしていたかわかるし、今年の必要な申告情報がすべて揃っているかどうかを再確認するためにも、昨年の申告書を確認するのは良い方法だ。 もちろん、申告は自分の生活の変化に対応する。引っ越しをすれば住所が変わるし、家族が増えたり、仕事が変わったり、自分のビジネスを始めたり、年金をもらい始めたとか変化があるかも知れない。その場合は昨年と全く同じと言うわけにはいかないのだが、いずれにしても昨年の申告が一つのガイドになり得る。 税務上、アメリカの居住者ならば、全世界の所得がアメリカの申告対象になる。と言うことはアメリカのデータだけではなく、日本の所得や日本で納付した税金の情報等も必要になることがある。アメリカの申告を行うために、日本のデータをアメリカに先行して整理することになる。日本の確定申告期限が3月15日でアメリカより1か月早いからだ。 さらに税務申告の中には、情報申告もある。外国(アメリカ以外の国)に持っている金融機関の口座残高を報告することも含まれる。相続や贈与で財産を取得すればその報告もある。アメリカの市民権やグリーンカードを放棄すれば出国税での報告がある。外国(アメリカ以外の国)に自分が10%以上所有する会社があればその報告も行う。 大まかには下記のようなデータで、自分にあてはまるものを集める。 基本情報     住所、氏名、生年月日、社会保障番号又は納税者番号、家族情報等所得の情報    給与所得、利息、配当、年金、資産譲渡益、ストックオプション・RSU等不動産譲渡    購入時、譲渡時の契約書・計算書等事業所得     決算書等賃貸所得     決算書等費用・税額控除  医療費、支払った税金、寄付、住宅ローン利息等その他     予定納税、昨年の引継ぎ、源泉徴収票、確定申告書、法人決算書、預金残高等                            

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2024.01.28
所得税

為替レートが必要

日本からアメリカの申告をする際に、基本的な情報の一つとして為替レートが必要だ。即ちアメリカの申告書を作成する時はドル表示にしなくてはならない。 ではどのレートを用いるのか。特定日のレートか、年平均レートか、年末日のレートかを使うのか。IRSの発表するレートか、各銀行の発表するレートか、財務省のレートか。それぞれ数値が異なる。 IRSはよりどころとするレートの出典は限定せず、許容できるものならいずれの出典でも良いとする。 IRSのレートを用いてIRSに異議を唱えられることはないので、IRSのレートか財務省のレートを使えば間違いはない。 2023年の平均為替レートは$1=140.511円(IRS)だ。年末のレートは$1=141.47円(財務省)だ。では、平均レート、年末レート、特定日レートのいずれを使うかと言えば、最も合理的な為替レート又は指定されているレートを使う。 給与などの支払いは年平均レートで換算して構わない。 不動産を譲渡した場合、譲渡日(受渡日)のレートを用いる。ピンポイントだ。全く無関係な日のレートを適用することはない。 株式の譲渡益を計算する場合も、特定日のレートを用いる。譲渡した日だけではなく、購入した日の為替が必要になる。年間に大量の売り買いをしている場合、為替レートを調べるだけで大変な時間を使うことがあり要注意だ。 情報申告のFBARやFATCAでは年末日のレートを使うことを指定されている。口座の最高残高をドルで報告する。すると円での最高残高と日々の為替レートを見て行かないと、ドルの最高残高は決まらない。これは大変なのだが、為替レートは年末日を指定されている。日本円での最高額を年末日の為替でドルに換算すればよい。 いずれにしても一貫性のある合理的なレートを用いることになる。

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2024.01.21
所得税

初めてアメリカに申告をする

初めてアメリカの申告をされる方もいるので、とても大事な居住者、非居住者を考える。 日本に住んでいる人からすれば、日本に住んでいるのだから日本の居住者と言うのは当たり前だ。アメリカの税務では日本に住んでいても、アメリカの居住者と言うこともあり得る。 日本に住んでいるのだから、同時にアメリカの国土に足を載せて生活ができるわけがない。これは居住地課税の考え方だ。 この考えから外れているのがアメリカの税務の考え方で、どこに住んでいるかより、その人がアメリカ市民ならアメリカ居住者とする。つまりアメリカ市民権(グリーンカードも含む)を持っている人がアメリカ居住者だ。市民権課税がアメリカの考え方だ。さらにアメリカにはアメリカ市民以外の方も大勢住んでいる。その居住期間の長さによりアメリカの居住者となってしまう。 アメリカ市民は世界中どこに住んでいてもアメリカ居住者だ。日本に住んでいれば、当然ながら日本の居住者であり、アメリカの居住者で二カ国の居住者となってしまう。 日本もアメリカも居住者であれば、その人の世界中の所得を自国の税務申告で報告させて課税の対象とする。 日本に申告したからアメリカに申告する必要はないでしょうとはならない。アメリカに申告すべきなのに申告していなければ無申告者で、とても具合の悪いことになってしまう。そうすると、二カ国に申告をする事になってしまう。そこで二カ国の課税を調整して、二重課税ができるだけ発生しないように機能させている。 居住者の反対概念が非居住者だ。非居住者は、全世界の所得に課税を受けるのではなく、アメリカで発生した所得だけがアメリカの申告対象となる。 これは国のレベルで言っているが、アメリカの州税でも大体同じような考え方になる。

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