2018年11月

2018.11.25
所得税

Schedule Aの変更

2018年からは標準控除がほぼ2倍になるので、項目別控除を取る人は少なくなる。さらに、Schedule Aは大きく変更を加えられた。 2018年版Schedule Aでなくなるのは下表で×マークがついているJob Expenses and Certain Miscellaneous Deductionsだ。また三角マークの所も変更されている。 (廃止:Job Expenses and Certain Miscellaneous Deductions) 自腹のビジネス経費・投資のアドバイス料・申告書作成料などは廃止された。但し、事業を行っている場合はSchedule Cで控除することになる。 (修正) 1.州や市に支払った税金は上限$10,000で制限される。外国の固定資産税は控除できない。Schedule C、Eに記載されるものはこの制限はない。 2.住宅ローン額は75万ドルまで下げられる。過去に訴求して実施されないため、2017年12月15日以前の住宅ローン限度額は100万ドルのままとなる。 3.現金寄付AGIの50%から60%へ上方修正され、株は30%で不変だ。 4.火災や風水害や盗難による損失は原則廃止。大統領令による大規模災害のみとなる。 5.項目別控除の限度は外された。限度はなくなったものの、上記のように個々には制限されているために効果はよくわからない。 (Form 1040NRのschedule A) 標準控除は取れないので、項目別控除を取ることになる。もともと医療費控除や住宅ローン利息がない。その上でJob Expenses and Certain Miscellaneous Deductionsが廃止された。

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2018.11.19
所得税

2018年版Form 1040

2018年の試作版Form 1040は驚くほど簡素化された。2017年版申告書では79行だったものが23行になっている。従来のForm 1040A, Form 1040EZは廃止だ。試作版Form 1040はまだ最終版ではないので注意が必要だ。 個人の所得税申告件数は1.5億件ある。3分の1の人はこれでお終いになるのだと言う。3分の2の人は6枚の付表を使う事になる。 Form 1040の試作版(ここをクリック) 1ページ目は個人のデータで、2ページ目は所得内容・控除・税額計算で構成される。100年以上前の1913年版の最初の申告書みたいだ。ずいぶん簡単と思いきや、従来はなかった付表の1から6までが追加される。従来のものは2ページに収まっていたものが、分断されて枚数が6枚増加する。ブロック積み上げ方式だと言う。 PCのフォルダー管理で言えば、6つサブフォルダーができた。従来はサブフォルダーまで入らずにすんだものが、もう一回クリックする回数が増えてサブフォルダーに行くような感じで、逆に手間で面倒だ。 さらにもともとあった付表のA,B,C,D,Eとかつけるので、多くの人にとっては、申告書の枚数が増える。 始めて申告書を手にする人は、これで慣れると違和感がないだろう。従来の申告書からすればかなり落差がある。しかし2,3年もすれば何も感じなくなるかもしれない。 このフォーム変更は、IRSコンピュータのプログラム変更が大幅になるのは必至だ。この手間が例年の何倍かかるのかわからないが、おそらく、2019年の申告開始は遅くなるだろう。 日本ではこういうやり方はおそらくできないだろうと思う。2年も3年も前からプログラム変更を行って、この時期には完成版が出来上がっていよう。アメリカは、とにかく、走りながらでも変えていけばいい、でもトータルでは納税者の負担は減少すると元気よく断行する。仕組みを変えようとするパワーは見習うべきなのだろう。

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2018.11.04
その他

出生によるアメリカ市民

1866年の合衆国憲法修正第14条により、「米国で生まれた、または帰化したすべての人は米国の市民である」 この出生地主義をトランプ大統領が変更する大統領令を検討している(動画はクリック)。「米国市民ではない親が米国で産んだ子供に米国市民権を与えない」という。 税務から見ればこの出生地主義が基本的な考え方になっている。それ故に、事故で米国人になった人たちが、これ以上いなくなるならば税務を悩まずに済むことができる。 すなわち、親が仕事で米国に駐在している間に生まれる子供だ。幼児期に日本に帰国し、それ以後は普通の日本人として暮らしている。働くようになり、日本で税金を納めている。しかし、ある時点で、自分が米国市民として、米国に税金の申告をしなければいけなかったこと、更にはペナルティに愕然とする。日本で税金を納めていることは、米国の納税義務を果たすと言うこととは異なる。 これが実現すると、今後、事故で米国市民になってしまう子供は、米国の税務では悩むことはなくなる。既に米国で生まれてしまっている人たちには、遡って市民権を没収するわけにもいかないだろう。

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