2021年10月

2021.10.31
その他

年内にできること

アメリカの税務から離脱するためには、アメリカ市民権やグリーンカードを放棄することになる。 離脱をするのであれば、あと2か月以内に行うのが良い。というのは、2021年中に離脱をすれば、2021年の申告が最終申告となる。これが2022年1月とか2月に入ってしまうと、最終申告は2022年分の所得税申告を、2023年に行うことになる。年内に放棄できれば、所得税申告を今年の分でお終いにできる。 では市民権やグリーンカードを放棄することを思いついたらすぐできるのか。市民権については、アメリカ大使館や領事館での面接で意志確認が必要になる。面接スケジュールを取れないと年内は難しい。 ところがグリーンカードの場合はとても簡単だ。Form I-407を記入して、手元にあればグリーンカードと再入国許可証と共に郵送する。今日準備して明日郵送すれば完了という感じなので、年内に十分間に合う。原則的に放棄日は郵送した日で、受領された日ではない。 市民権やグリーンカードを放棄すれば出国税(Form 8854)を提出する事になる。多くの場合、税金が発生することはないと思う。この出国税の対象になるかだが、納税額基準や財産基準で問題がなくても、適正に過去5年間申告を行っていると言う適正申告基準が問題になりやすい。もしも過去5年分の申告をきちんと行っていなければ、今からすみやかに行えば大丈夫だ。 市民権やグリーンカードを放棄する方針が固まっているならば、来年まで引きずらないことが良いだろう。

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2021.10.24
所得税

予定納税を忘れた

あっという間に11月が目の前で予定納税が気になる。個人の場合、予測される税額が$1,000以上ならば原則的には予定納税の対象だ。 予定納税の支払いは4期に分けて行う。2021年では対の4期だ。 支払い     対象の所得    納付期限 1期支払い 1月1日から3月31日 2021年4月15日 2期支払い 4月1日から5月31日 2021年6月15日 3期支払い 6月1日から8月31日 2021年9月15日 4期支払い 9月1日から12月31日 2022年1月18日 昨年の還付金を2021年の予定納税に繰り越していて十分カバーできている。あるいは予定納税を年に4回行うのは面倒だから4月15日に1年分を支払っている。昨年の税額が発生していない場合等では対象から外れる。こういう場合は問題なしだ。 全く支払っていない、1期分は支払ったけど、その後忘れてしまったとか言う場合は、今からでも支払う。部分的に支払った場合は、支払い額が1回目の支払いに充当され、余った時は2回目に充当され、以下3回目という形になる。かなり面倒だ。過少納付に対しては、日割りでペナルティを支払う。 予定納税の対象で全く支払わない場合、2021年では納付額の3%がペナルティだ。もちろん予定納税をできなかった合理的な理由があれば、ペナルティを避けられる場合もある。最初からこのペナルティを計算に入れ、予定納税をしない分を投資に振り向ける。運用成績がペナルティを上回れば、それでもいいと言う方もおられよう。 ともかくも、残っている2022年1月15日が最後の予定納税期限だ。予定納税をしていなければ、この日を待っていることなく一日も早く納付するのが基本だ。

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2021.10.17
所得税

申告遅れのペナルティ

延長期限の10月15日以降に提出された申告書は、納税額が発生していると提出遅れと支払い遅れのペナルティの対象になり得る。さらに金利も上乗せとなる。必ずペナルテイとなるのかと言えば、還付申請の場合はペナルティの対象にはならない。 ペナルティは次のようになる。 申告書提出遅れのペナルティ:1か月につき納付する税金の5.0%  $5,000の納税の場合、$250となる。 納付遅れのペナルティ:1か月につき納付する税金の0.5%  $5,000の納税の場合、$25となる。 仮に32日遅れて提出の場合は2か月遅れとなる。この二つが同時に発生した場合、提出遅れの分が0.5%減額されて4.5%だ。即ち、提出遅れ4.5%+納付遅れ0.5%=5%となる。 ただしミニマムペナルティがあり、2か月を超えて申告遅れになった場合は、$435か納付額の100%のいずれか小さい方のペナルティとなる。このため、税額が$400から$500程度までの場合、次のように税額のざっと2倍を払うので、びっくりするかも知れない。 税額$400の場合、本来の税額$400+ペナルティ$400=$800で、税額$500の場合、本来の税額$500+ペナルティ$435=$835となる。 ペナルティは時間と共に雪だるまになり、それぞれ提出が遅れた場合は合計25%、支払いが遅れた場合は25%までとなる。二つで50%となる。同時発生の場合、最初の5か月間の0.5%が落とされるので47.5%となる。さらに金利も加算される。

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2021.10.10
その他

IRSどうした

10月2日現在680万件の個人所得税が未処理のままだ。さらに同日でForm 1040X(修正申告)の未処理分が280万件だとIRSは公表している。IRSとしては何とか年内には正常な姿に戻したいと言っているが、どこまで目論見通りに行くのかわからない。 このところIRSから申告書を処理するために、もっと数字の説明をしてほしいという手紙が来ている。さてその手紙、雨水を被ったようで、あたかも水の入ったバケツの中に手紙を漬け置いたのでは?と思えるほどインクがにじんでいる。まして30日以内に回答せよと言うのに、その期限は1か月前に過ぎてしまっている。 あるケースでは、追加の説明を求めている控除金額が$6だった。この数字一つを確認するために、外国まで手紙を出し、郵便料金を払い、回答を得るまでに2か月とか3か月を要している。ほとんど意味がない事にどれだけ人件費、経費、時間をかけるのか。まして税収は増えない。 申告書を処理している人は業務処理基準書の通りに動いているだけだろう。金額的な処理基準を設けて、これ以下の数字は管理しないとか弾力的に決めて、山のような未処理の申告書を早期に処理するのが本当ではないかと思える。 2021年の申告は例年と同じなら、2022年の1月末には開始される。その前にはクリスマスシーズンもある。あっという間に次の申告シーズンになってしまう。氷山がそこに見えているのに進路も変えられず、氷山に衝突して沈没したタイタニックの二の舞になるのではと心配になる。

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2021.10.03
所得税

10月15日が申告期限

当初の申告期限に間に合わずに延長申請をされた場合、10月15日が申告期限だ。来週の金曜日が期限となる。 申告書提出は発信主義を取るために、申告書を郵送する場合、10月15日の消印があれば延長期限内に申告した事になる。電子申告であればタイムスタンプは米国時間なので、日本の10月16日でも、時差により何時間かの間は10月15日となり得る。 延長申請をしたけど、どうしても15日には間に合わなく、月末に申告した場合は、延長申請をしていなかったことと同じ状態になる。申告期限に間に合わなければ延滞税が出る。延滞税は納付金額を対象に計算される。税金が発生しないとか、前年からの繰り越しや予定納税で十分に税額をカバーしていれば延滞税を心配することはない。 日本で働いて納税している場合は、多くの場合、アメリカの税金が発生しないことが多い。 アメリカの申告をせずに、心に重くのしかかったまま毎日を過ごしていても、申告さえすれば納税額を全く心配することがないと言う事も多い。ただし、それは申告をした結果そうなるので、税務当局から無申告を指摘されると面倒なことになるので注意を要する。 あと10月15日までは10日あまりだ。

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