2021年8月

2021.08.29
所得税

行き来出来ません

Form 2555を取って所得を控除して、さらにForm 1116で税額控除を取るのは二重使用となる。そこでForm 2555を使うかForm 1116を使うかは納税者に任されている。しかし、この二つを今年はForm 2555、来年はForm 1116、その次はForm 2555と自由に行き来できるものではない。 何気なくForm 2555を使っているかも知れないが、一度使うと、この先、ずっと使うことが前提になっている。それ故に、Form 2555を使えるのに、使わない場合、このフォームを使わないと宣言することになる。その結果、向こう5年間はForm 2555を使えなくなる。 Form 2555の6行目に次の質問がある。このチェックになっている。 6a 従来Form 2555又はForm 2555 EZを使っていましたか。直近ではいつ使いましたか。 6b 従来Form 2555又はForm 2555 EZを使っていなかったらここにチェックして、7行目に行ってください。 6c 控除を(使えるのにあえて)無効としたのですか。 6d 無効としたなら、その種類と年を記入しなさい。 2020年の申告では$107,600(foreign housing deductionを使う前段階で)までの控除が取れた。しかし、計算してForm 1116の方が、メリットが大きくなるとForm 2555を使わなくなることがある。ところが、翌年、所得が乱高下してForm 2555を使いたいとしても、制限が出る場合がある。 外国で働いて得た所得がない場合、Form 2555を使わないのだが、これは無効化していることではない。また、所得控除と外国税額控除の二重計上とならない領域では、Form 2555とForm 1116は使うことができる。

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2021.08.22
国際税務

アメリカから見れば無申告

日本国内で住所が変わる。東京から外に転出したり、県外から東京に転入する。こうした時はすみやかに区役所や市役所に行って住民票の変更手続きを行うし、電気、水道、ガスなどの手続きを行う。 さて、こうした国内での手続きが、アメリカの住所変更通知と連動していると考える人はいないだろう。日本の区役所や市役所での住所変更手続きは、あくまで日本国内の話だ。新住所を日本の区役所や市役所が、IRSやNY州やCA州に自動的に通知してくれるわけではない。何とも当たり前の話だ。 ところが申告書となると、日本の確定申告をしたので、お終いと考えてしまう方がまれにいる。日本の税務署に申告書を提出したら、税務署がアメリカのIRSやNY州政府、CA州政府などにアメリカの申告書を提出してくれると考えるようなものだ。 住所変更手続きでは、当たり前の判断ができるのに、申告書では当たり前の判断ができない。 しかし、心底、そう信じて疑っていない方はいないだろう。税務申告、ましてやアメリカの税務申告となると、訳が分からない、知識もないということが頭の中に拒否反応を起こさせる。居心地の悪いもの、わからないもの、不安を引き起こすものからは離れたいと思うのが自然な反応だ。すると、日本の確定申告を行ったので、私はきちんと義務を果したので一件落着としているのだろう。それでも、それでいいのかなあ、自信がないなあと心の隅では不安を抱えているに違いない。 そう思う原因の一つは日本の税務が属地的な課税を行い、アメリカの税務は属人的な課税を行うというスタートラインがわかりにくいからだと思う。日本の考え方だと、住んでもいない国に申告、納税をする事はほとんどない。例外的に、アメリカに不動産があって賃料があるとか、不動産を譲渡したとなれば別だ。 アメリカは市民権やグリーンカードという属人的な属性が申告の基準となる。日本に住んでいても、アメリカの市民権やグリーンカードを持っている人はアメリカに申告を行う。いかに日本の確定申告をきちんと行っていても、アメリカから見れば無申告となっている。 多くの場合、アメリカへの申告は書類の提出だけで終わり税金が発生しない。申告さえしていればあまり心配することはない。無申告のままだと適法に行動していないことになる。 時間的な余裕がある、夏のこの時期から年内に無申告の状態を脱するいい時期ともいえる。

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2021.08.15
その他

機械的な督促

IRSの処理時間はこの頃かなり時間がかかる。紙の申告書の処理は1年ぐらいかかる感じだし、手紙を出して返事が返ってくるのも同じようなものだ。電子申告をすれば早いのだが、手紙を書かざるを得ないこともある。 例えば、当方の計算では税額が発生しないのに、IRSは見解を異にし支払いを求めることがある。これに対してはIRSに反論をする手紙を書く。ところがIRSからは督促の手紙が定期的に送られてくる。 当方の主張には無回答で、督促の繰り返しだ。これは反論の手紙がIRSから拒絶されたためだと思ってしまうことがある。手紙をもらう都度、そのままにしておくことはできないので、IRSに連絡を取ろうとする。再度、反論の手紙を書くことになる。 しかし実際は、IRSでの処理がなされていないだけのことが多発している。コロナウイルス下にあっては、IRSの職員はテレワークをして、手紙の処理が大幅に遅れている。1年以上かかって、やっと回答が来る事がある。その間、IRSのコンピュータは機械的に時間が来れば督促の手紙を作り続ける。 そのままIRSの言う事に従うわけにもいかないので、何らかのアクションを取らなければならない。電話や手紙を書くようになる。 すると、IRSの人ではさらに電話の対応に追われ、未処理の手紙が山と増えて、その処理にまた時間を使う。さらに例年にはないコロナウイルスの給付金の対応が2020年には2回、2021年には1回あったわけで、IRSの事務処理負担は大変なものだろうと思う。だから申告時期の終わりになっても申告書が3530万件未処理だったのだろう。 かくしてIRSはどんどん機能不全に陥ってしまうことになる。コンピュータによる機械的な督促状がどれだけ、IRSの首を絞めているのかわからない。 IRSできちんとした処理が終わらない間は、督促の手紙を出すことをやめるべきではないかと思う。

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2021.08.08
その他

QRコードがIRSの手紙につけられる

IRSは昨年秋からQRコードを利用する実証実験を行っていた。この度、いよいよスタートをする事になった。QRコードがつけられる手紙の一つがCP 14 letterだ。IRSは1年に800万通のCP 14 letterを郵送している。 CP 14 letterは申告書を提出した結果、申告内容に誤りがあるとIRSが判断する場合、追加で税額を納付するように求める手紙だ。もしもこの手紙をもらった場合、決して放置して無視をしてはいけない。 まずあわてずにしっかり読んで理解をすることから始まる。IRSは見解を異にする部分を手紙に書いている。対象年やオリジナルの申告書を比べて、IRSが何を言っているのかを理解する。結果、IRSの方が正しければ、そのレターに対して返事を出すことはない。クレジットカードで不足額を払ってしまえばすぐ終わる。あたかもオンラインショッピンッグで支払うように、15分20分もあればすぐに決済出来てしまう。 QRコードが手紙についたから、問題がたちどころに解決するというわけではない。スマホを使ってIRSのサイトに簡単にアクセスして、IRSの言うことに同意して不足の税額を払う事にはとても便利だろう。しかし、その内容に疑問を持ったり、IRSが間違っていると思うなら、IRSに電話やレターで内容を確認したり反論をすることになる。これには時間もかかる。それでも現状確認をするだけでも簡単になるなら有効だろう。

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2021.08.01
その他

キーボードで手入力

昔々の話だ。スーパーマーケットは子供の自分には目新しく驚きだった。商品をかごに入れてキャッシャーで精算してもらう。遠い昔のことで記憶に間違いがあるかも知れないが、その当時、商品のバーコードを手入力していたように覚えている。キャッシャーが一点ごとに商品データを打ち込むのは大変だろうと思った。 さて、IRSの紙の申告だ。IRSは申告書のデータをコンピュータで処理をしている。あの時のキャッシャーと同じように、オペレーターがキーボードで一人、一人の申告書のデータをIRSのコンピューターにインプットしていた。 今はどうかと言えば、電子申告なので手入力をすることはなくなっている。IRSが言うには2020年分では個人所得税の95.3%が電子申告だ。しかし、紙の申告が約320万件あるという。 データをオペレーターがそのまま手入力すると、一人分の申告書でどのくらいかかるのだろう。20-30分ぐらいだろうか。1時間に2-3人となる。インプットした時に、オリジナルの申告書にそもそもインプットミスがあったり、スペルミスや計算が合わない、字が判読できない等々あってフォローすると一体、一日に何件処理できるのだろう。 手入力避けようとするとOCRで画像として取り込み、それを処理するかだ。でも電子申告が答えならば、電子申告を進めるのが本道だろう。翻って、日本からの申告を見ると、かなりの申告は電子申告に対応している。しかし、Self employmentやForm 1042にかかわるものが今一つうまく電子申告に対応していない。 電子申告率95.3%を100%に持ち上げるのは大変な作業だろう。電子申告にそぐわない、難しいものが残っているわけだし、仕組みができたところで利用者が利用しないとどうしようもない。頂上は見えているのに、なかなか容易ではない。

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