情報申告

2021.04.11
情報申告

夫婦合算FBAR

それにしてもFBAR (Form 114)とFATCA (Form 8938)とどうして似たような報告制度が二つもあるのかと思う。確かに、足元のニーズが違っていて、それぞれFin CENとIRSという別の組織が情報を求めている。 しかし、提出をする個人からしてみたら、ほとんど同じ情報をFBARとFATCAで提出する。FATCAに記載したのだからFBARを出さなくていいでしょうと言いたいところだ。確かに報告基準額が違うので、両方を出さなくても良いこともあるが、面倒だと思うだろう。 Form 1040の申告で夫婦合算申告を行う。当然のこととしてFATCAも一緒に提出している。FBARはどうするか。FBARだって夫婦合算で提出しても良いではないか。 ということで夫婦が一緒にFBARを提出する。夫婦合算FBARは可能なのだが、条件がある。報告する口座が共有名義でなければならない。 日本の口座は個人の口座だ。とすると夫婦合算のFBARの可能性は閉じられてしまう。別々にFBARを申告せざるを得ない。

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2020.11.29
情報申告

Form 1040NRで情報申告

FBARとFATCAと外国金融口座の情報申告が2つもある。提出する方からすれば、ほぼ同じ情報を2回申告するので、面倒だと思うのではないだろうか。それも、アメリカ市民とかグリーン・カードを持ってForm 1040を提出する人であり、Form 1040NRを提出する人は、FATCAやFBARとは接点がないと思うかも知れない。 FATCAは税法26条の世界で規定されている。これはアメリカ国内法だけではなく、租税条約も関係してくる。183日テストを適用して居住者というのが国内法の考え方であっても、租税条約でアメリカの非居住者となることは可能だ。一例として学生や教授条項に当てはまる人はアメリカに入国しても5年とか2年は居住日数から除外できる。つまり本来アメリカ居住者であっても、租税条約により非居住者となることもある。さらにこれは税額の計算上の話で、情報申告では適用されない。 FBARを規定するのは31条の1970年法(the Bank Secrecy Act of 1970)だ。Financial Crimes Enforcement Network (FinCEN)が管轄してIRSではない。FBARは国内法であり、居住者は居住者でしかない。 通常のパターンはForm 1040でFATCAの申告を行う。合わせてFBARの申告も行う。しかし、Form 1040NRでFATCAの申告を行い、合わせてFBARの申告も行う場合もある。 金額要件を入れるとForm 1040でもForm 1040NRでも次のケースが出ることがあり得る。 FATCA   FBAR 〇      〇 ×      〇 〇      × ×      × Form 1040NRを提出する人は非居住外国人で、FATCAもFBARも縁がないと考えるかも知れない。大抵はそれで良くても、機械的にそうならないこともあるのでやっかいだ。

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2020.11.01
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FBAR申告期限

FBARの申告期限は2015年分までは2016年6月30日だった。当時、FBARの申告には期限の延長という概念はなく、税金の申告とFBARの情報申告の期限は全く別だった。 2016年分の2017年申告からは、税金の申告と一体化されて4月15日が申告期限となった。6月30日から4月15日まで期限が前倒しとなった。ところが、税金の申告と期限を合わせたために、海外(日本)から申告をする場合は2ヶ月の自動延長があり、6月15日が期限となる。さらに、税金の申告書には申告期限の延長があり、申告書提出の延長申請をすれば10月15日が申告期限となる。FBARは税金の申告書と一体になるので、FBARだけの延長申請はなく自動延長だ。 2019年のFBARの申告は、コロナウイルスのために、当初の4月15日が7月15日に延長された。海外(日本)から申告をする場合は6月15日という期限も7月15日となった。延長の場合は10月15日という期限はそのままだ。 2020年10月6日にFinCENは、 the California Wildfires, the Iowa Derecho, Hurricane Laura, the Oregon Wildfires, and Hurricane Sallyで、罹災した人のFBAR申告を2020年12月31日まで延長する。 これは特別措置だったわけだが、この内容をサイト上で10月14日に通知した際に、誤ってすべての人が12月31日まで延長の対象と発表してしまった。すべての人を対象にしたものではないと、すぐに訂正するのだが、時すでに遅かった。苦肉の策ですべての人を対象に10月15日を10月31日までに変更した。上述の罹災者は、年内一杯がFBAR申告は期限後申告となる。 2019年分の2020年のFBAR申告は極めて異例であった。気がつけば年内も2ヶ月で、あっという間に2021年になる。そろそろ、2020年分の2021年申告のために、金融口座の最高残高をチェックする時期になる。

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2020.09.13
情報申告

意図的な行為

Schedule BはPart 1からPart 3まである。Part 1は利子所得、Part 2は配当所得だ。それぞれ$1,500以上の場合は、Part 3を記入するように求めている。今の時代に利子が$1,500もないし、株も持っていないから配当もない。Part 3には縁がないと考えるととんでもないことになる恐れがある。Part 3は外国に口座があれば記載しなければならない。 IRSは税務調査マニュアルで次のように言う。 Schedule Bには説明書があり、外国金融口座の申告義務を説明している。これを読めば極めて容易に申告しなければならないことがわかる。外国に金融口座を持つ人は申告書の説明に書かれている情報を読むべきである。 この情報や関連情報に適合して行動しなければ意図的な無視の証拠となり得る。申告要件を失念し、口座や残高を隠そうと努力することは意図的に申告義務を無視したと結論付けられる。 一方で、Schedule Bで間違えて違うボックスにチェックを入れたり、どこにもチェックを入れなかったりしたことだけでは、意図的に無視したことにはならない。 外国の金融口座を行わないペナルティには二つある。Wilful Conduct(意図的な行為)とNon Wilful Conduct(意図的でない行為)の二つに対するものだ。つまり、申告義務があることを知りながら、踏み倒して申告をしないのが前者で、それ以外の悪意はないものが後者と考えられる。 これによってペナルティの重さが異なる。Wilful Conductは申告漏れの対象財産の上限50%か$100,000の大きい方であり、場合によって刑事罰もある。Non Wilful Conductは上限$10,000だ。 こうしたペナルティが機械的に適用されると言うつもりはない。しかし十分に注意をして慎重に動くべきだろう。

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2020.07.26
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FBARの延長申請を忘れた?

もともとFBARの申告期限は2014年分までは6月30日だった。申告期限の延長もなかった。しかし、2015年からは申告書の申告期限と同じとなって4月15日となった。海外からの申告期限は2か月の猶予があり6月15日だ。 今年はコロナウイルスのために、申告書の申告期限が7月15日まで延期された。FBARも同期して動くので、期限は7月15日だった。 7月15日でも申告ができない場合は、Form 4868で延長申請を行う。しかしながら、FBARの延長申請書はどうした?と心配されるかもしれない。 Form 4868を提出する、提出しないとは関係なく、FBARは自動的に10月15日まで延長が認められている。FBARに関しては延長申請を行ってリクエストすることがない。

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2020.07.12
情報申告

外国の年金の報告

FBARとFATCAはほとんど同じだと思うだろう。確かにその通りなのだが、いくつか違う点がある。その一つが外国年金の報告だ。 基本はどちらも報告の対象なのだが、FBARは報告者が持っている金融機関の口座を報告する。と言う事は会社等が従業員のためにかけてあげる退職年金口座が、個人の口座になっていなければ報告の対象からは外れる。 一方、FATCAではそうした年金であっても報告対象にする。最大金額は12月31日の公正市場額となる。 だが、その金額をどう把握するのか。この金額がわからない場合は、その年に支給された年金額を書く。この金額もわからないし、支給された額もなければゼロと書く決まりだ。 国が支給する公的年金は、いずれも報告を要さない。既に年金を受給して預金口座の中に含まれているならば、その口座の残高として報告する。 FATCAの方が面倒に思えるかも知れないが、その報告はForm 1040の一部分を構成する。FBARはForm 1040の一部分ではない。それ故に、年金等の残高がいくら大きくても、そもそもForm 1040の申告要件に満たなければ、FATCAの申告は不要だ。

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2020.04.05
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FBAR/FATCAと申告期限(コロナウイルス)

Form 1040等の申告期限は7月15日まで自動延長になっている。FATCAやFBARと言った情報申告の申告期限はどうなっているのか。 FATCAについてはForm 1040の付属表と言う位置づけなので、自動的に7月15日まで延長されていると考えられる。 自動延長された期限までにForm 1040等を申告できない場合は、7月15日までにForm 4868を提出することで、申告期限は10月15日まで延長される。FATCAもこの中に含まれる。 FBARはFINCENが管轄しており、現時点では特段の発表もない様子だ。と言う事は4月15日の申告期限は変わっていないと考えられる。 これは大変だと思うかも知れないが、もともと4月15日の期限が設定された2016年以降、6か月の自動延長が認められている。手続きなしに延長される。 と言う事は4月15日までにFBARを申告できない場合は、10月15日までに申告すればよいと言う事になる。 2020年4月5日現在でのFATCA・FBARの申告期限 FATCA: 7月15日 (延長申請をすれば10月15日) FBAR: 4月15日  (延長申請なしに10月15日)

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2020.03.08
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FBARとFATCAの違い

アメリカ市民と結婚している非居住者が夫婦合算申告をするケースがある。この場合、外国人配偶者がFBARとFATCAを申告する必要があるかだ。報告の金額要件に達していなければ、最初から申告の対象者ではない。ここでは金額要件を満たしていると言う前提だ。 FBARではU.S. personsが対象とされている。アメリカ市民、居住外国人、トラスト、遺産財団やアメリカの州法により設立されている法人だ。ここには非居住外国人は含まれていない。 非居住外国人はFBARを提出することはない。 その一方で、FATCA(Form 8938)では対象となるのは、アメリカ市民、居住外国人、一定の非居住外国人、トラスト、内国法人となる。一定の非居住外国人も入っている。 一定の非居住外国人は、夫婦合算申告をする人と定義される。外国人であっても夫婦合算申告をする場合には、金額要件を満たす限りFATCAの申告をすることになる。 つまり非居住外国人の情報申告で、FBARとFATCAでは異なる処理となる。

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2020.02.23
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仮想通貨の情報申告

仮想通貨はキャピタル資産として譲渡益の課税を受ける。一方、FBARの報告ではどうなるか不透明だ。この点について、FinCENの2020年1月22日付けレターが一定の見解を出している。 現状で、FBAR規則は海外口座にある仮想通貨は報告する口座と定義していない。このため、現時点では海外口座にある仮想通貨はFBARで報告の対象ではない。 とりあえず、現段階では仮想通貨をFBARで申告しなくていいようだ。FinCENはFBARの報告規則をIRSに相談しているということで、この先、この判断は固定的なものではなく、ひっくり返るかも知れないと注意した方が良い。 一方でFATCAはどうなるのかという疑問は残ったままだ。 FBARはFin CENが管轄をしている。しかし、FinCENはFATCAを管轄せず、IRSが管轄する。実際、FBARとFATCAは情報がオーバーラップしている。それ故に同じように考えていいかどうかについては予断を許さない。 仮想通貨だから報告対象外と短絡するのも妥当ではない。仮想通貨が実際の通貨と交換されて報告要件を満たす金額ならば報告対象だ。

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