情報申告

2018.12.02
情報申告

故人もFBARを申告する

FBARは外国金融口座の残高報告だ。年のいずれかの時点で口座を寄せて$10,000以上であれば、この情報申告をしなくてはならない。対象はUS personで、アメリカ市民・グリーンカードを持つ人やアメリカの居住者等だ。 自然人の場合は、生前は当たり前だとしても、亡くなったら人と言う範疇から外れてしまうので、FBARの申告はもうないと思うかも知れない。 アメリカの相続は清算主義を取るために、自分が死んでも自分の税務申告を行わなければいけない。死んでいるので、故人に代わり遺産財団が作られ、管財人がその責任を負う。 こう書いてしまえば、ああそうかで終わってしまうかも知れない。遺産財団の管財人が相続人に故人の財産を分配し、裁判所に結了を報告して任を解いてもらうまで続く。この期間が数年に及ぶこともある。遺産財団が存続している間、亡くなった人は税務上は生きている人と同じ事となる。 相続人が日本に住んでいる場合、日本の相続がある。日本の相続では亡くなった時を持って財産は相続人のものとなる。株を相続したらその所得税の申告は相続人が行う。日本の感覚では人は亡くなったらできることはない。 アメリカの申告が、亡くなってから何年も続くのは理解しがたい。まして管財人がFBARを知っていたとしても、亡くなったら報告がないと思ってしまうこともあり得る。FBARは遺産財団が存続している限り行わなければならない。

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2018.08.13
情報申告

FBAR:口座間の資金移動

FBARの報告を行う場合の預金残高の要件は、外国にある金融口座を寄せ集めて残高が$10,000を超えることだ。 例えばAと言う銀行の口座に$8,000に相当する円の残高があるとする。他に口座がなければ$10,000未満で報告の対象にならない。 ところが、1年の期間中にA銀行の口座を解約して、$8,000に相当する円をB銀行に移した場合はどうなるか。残高としては$8,000で一定のままだ。しかし金融口座を寄せ集めるとA銀行にあった$8,000とB銀行の$8,000の合計は$10,000を超えてしまう。 気持ちとしては釈然としないかも知れないが、機械的に二つの口座を合計し、$10,000を超えるので、それぞれの口座を報告することになる。 これだとペナルティとなった場合に、両方の口座が対象だと気になるかも知れないが、必ずしも単純にペナルティと言うことにはならない。

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2018.07.29
情報申告

FBARと見なしアメリカ市民として扱われる日本人配偶者

アメリカの申告書を作成する場合に、日本人の配偶者を税務上、見なしアメリカ市民として扱うことができる。それによりアメリカの申告書を夫婦合算で作成することが可能になる。 この場合、FBARにおいても同じように、夫婦が一緒に申告できるのだろうか。日本にある金融口座で考えると、夫婦の共有口座はないので、FBARを夫婦一緒に申告することはない。ということは夫婦個別でFBARを考えることになる。 しながら、日本人の配偶者はアメリカ市民でもなければグリーンカードを持っているわけではない。この場合は、日本人の配偶者はもともとFBARの申告対象者ではない。 一般論だがアメリカの申告を行う必要のない日本人が、特にメリットがないのであれば、あえてアメリカの税務申告を行うことはないだろうと思う。

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2018.07.22
情報申告

Form 8938の提出要件

米国に住んでいる人が申告をする場合、対象となる外国金融資産が、その人一人につき年末時点で5万ドル、年のどこでも7.5万ドル以上で申告要件を満たす。夫婦合算申告だとこの2倍となる。 外国に住んでいる人の場合、対象となる外国金融資産が、その人一人につき年末時点で20万ドル、年のどこでも30万ドル以上だ。夫婦合算申告だとその2倍となる。 さて、通常はこの申告要件以上の金融資産を持っている場合は、Form 8938の申告が必至だ。しかし、報告を要さないケースもあり得る。アメリカの金融機関だから除外するということではない。 申告書の提出を要さない場合だ。例えば、預金利子だけしか所得がない。金融資産が大きくとも、超低金利なために利子の金額が小さく申告を要さない場合があり得る。仮に預金の金利が年に0.010%で、1,000万円を預金して、利子が1,000円だ。この5倍の5,000万円のケースで、利子が5,000円だ。 5,000万円のケースなら対象となる外国金融資産が、その人一人につき年末時点で20万ドル、年のどこでも30万ドル以上という要件は軽々超える。しかし、所得税の申告書の提出要件以下なので、Form 8938を申告する必要がない。 ただし、FBARは所得税を申告する必要がなくとも、単独で提出を要する。

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2017.11.05
情報申告

分かりにくいところ

アメリカの税務に限らず、明快に判断できないことがありえる。一例としてFBARの申告だ。 誰がFBARの申告を行うかと言えば、US personが対象になる。IRSによれば、US personは次のような定義になる。 1.アメリカ市民 2.アメリカの居住者(グリーンカード所有者等) 3.アメリカの会社、パートナーシップ、LLC等(アメリカ法で設立) 4.アメリカ国内トラスト、遺産財団(アメリカ法で設立) では市民権やグリーンカードを放棄した年にFBARをどう扱うか。その年はアメリカ市民であった時期とそうでない時期が併存する。 外国通貨を為替換算する場合には年末のレートを用いるように指定されている。つまり一年中、US personであることを前提としていると思える。 しかし、年の途中で放棄してしまった人は、US personと言えるのか。少なくとも、放棄日まではUS personだった。でも放棄後はUS personではない。 1月最初に放棄したら、US personの期間はわずか数日ということもあり得る。反対に年末に放棄すれば、ほぼ1年US personだ。 放棄日までの期間を対象に最高残高を出すのか、放棄した後でも年末までを対象にするのか判然としていない。 判断がつかない場合にどうするか。なかなか悩ましいが、間違いだったら修正する前提で、前年同様に申告するのが安全かも知れない。

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2017.06.25
情報申告

FBARと生命保険

外国金融口座の報告(FBAR)で外国生命保険は報告の対象になるのだろうか。税務上US personであることが前提になる。その条件に合致する人が、日本の生命保険に加入している。アメリカから見て日本は外国であり、日本の生命保険も預金口座や証券口座と同じく外国金融口座の報告対象になると考えても何らおかしなところはない。 FBARで報告する生命保険は、解約返戻金のあるものになる。つまり、お金が戻ってくるわけだから、形を変えた預金・証券の口座と同じことになる。 解約返戻金のある生命保険:FBARの報告対象で解約返戻金を報告する。 死亡保険金額を報告するものではない。 解約返戻金のない生命保険:FBARの対象とはならない。 掛け捨てのものは報告の必要はない。

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2017.06.11
情報申告

FBARの申告期限

2016年対象分(2017年に申告)の申告期限は税金の申告書と同期することになった。すると、昨年までは6月30日だったものが、2017年は4月18日となってしまったと慌てるかも知れない。 海外からの税金の申告は2か月の自動延長があるので、6月15日が期限となる。すると、昨年の6月30日から15日短くなって6月15日かと思うかも知れない。さらに、税金の申告の延長を申請すると10月15日なので、6月15日までに延長申請を行えばよいだろうと考えるかも知れない。 ありがたいことにThe Surface Transportation and Veterans Health Care Choice Improvement Act of 2015はFBARの申告を手続きなしに自動的に10月15日まで延長してくれている。 昨年までは6月30日だったものが、2017年は10月15日が期限で、FBARに関しては延長申請をする手続きは不要となっている。 一方、通常の税金の申告書の提出期限は、外国から申告する場合は6月15日だ。それ以前に延長申請をしなければ10月15日まで延長されない。

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2016.12.27
情報申告

外国金融口座の報告(FBAR)とは

1.目的・背景 海外に隠し口座を持ち、様々な投資で利益を上げていても、アメリカにその所得を申告していない人が問題になっている。アメリカは海外の所得にもきちんと税金を払わせるように力を入れている。また9・11以降、テロ資金の国際的な監視がアメリカの安全保障にとって非常に重要となっている。 2.報告 Fin CEN Form 114というフォームで、金融口座の所有者名、住所、口座(対象口座をすべて)、残高、金融機関名、支店名、支店住所等をオンライン情報申告で行う。 (オンラインサイト) BSA E-Filing System 3.対象者 アメリカ市民とアメリカの居住者(グリーンカード所有者も含む) アメリカ国内のパートナーシップ アメリカ国内の会社 アメリカ国内のトラスト、遺産財団 4.報告の金額要件 外国銀行、証券会社あるいは他の金融機関の口座(複数口座)の合計残高が、その年のどこかの時点で、$10,000以上あれば報告義務が生じる。一つの口座が$10,000未満でも、複数の口座を合計して$10,000以上ならば対象となる。 外国の銀行が、アメリカの銀行の支店の場合は報告より除かれる。 5.報告期限 2016年対象の2017年申告分からは申告書の申告期限と同期する。即ち、2017年4月18日期限となる。 ただし申告書提出の6か月延長を申請した場合、延長された期限となる。 6.罰則 この金融口座の報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合は罰金や実刑を受ける。罰金は報告をしていない金融口座の最高残高の何パーセントという計算をする。納税額よりも大きくなる可能性がある。 7.その他 税金の申告だけに目が行き、この報告制度を知らない人が多くいる。ペナルティから見れば、税金の納付額よりも簡単に大きくなることもあり得る。

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2016.10.27
情報申告

FATCAの報告基準金額

個人の外国の金融資産がいくらあれば、報告の対象になるのかと言う事が極めて大事だ。これは米国居住、非居住と婚姻のステータスによって金額要件が異なる。 米国居住者 独身の申告で米国居住 外国金融資産が課税年度の最終日で$50,000を超えるか、年間のいずれかの時に$100,000を超える場合 夫婦合算申告で米国居住 外国金融資産が課税年度の最終日で$100,000を超えるか、年間のいずれかの時に$200,000を超える場合 夫婦個別申告で米国居住 外国金融資産が課税年度の最終日で$50,000を超えるか、年間のいずれかの時に$100,000を超える場合 外国居住者 1年を通して外国に住んでいる人、または過去12か月で330日以上外国に住んでいる人 独身・夫婦個別申告の申告 外国金融資産が課税年度の最終日で$200,000を超えるか、年間のいずれかの時に$400,000を超える場合 夫婦個別申告の申告 外国金融資産が課税年度の最終日で$200,000を超えるか、年間のいずれかの時に$400,000を超える場合 夫婦合算申告の申告 外国金融資産が課税年度の最終日で$400,000を超えるか、年間のいずれかの時に$600,000を超える場合 外国の資産なので外貨建てになっていることが多い。この場合は為替レートで換算しなくてはいけない。米国財務省のFinancial Management Serviceの為替レートを用いる。しかしこのレートは期末日なので、為替変動で必ずしも一番円高(日本の場合)でないということもあり得る。

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