情報申告

2022.08.07
情報申告

一緒にできないものか

FBARがスタートしたのは1970年ですでに50年以上の歴史がある。それから40年後の2010年にFATCAがスタートした。個人から見た時に、FBARとFATCAの申告はほぼ同じではないかと思ってしまう。 確かに申告を要する金額が異なる。単一口座ではなく口座の累積だ。 FBAR:10,000/人以上 TATCA:アメリカでは年末$50,000/人以上 年のいずれかで$75,000/人以上 海外においては年末$200,000/人以上 年のいずれかで$300,000/人以上 しかし記載している情報は最高金額、預金口座/証券口座、金融機関名、口座番号、金融機関住所で、ここは重複している。ならば個人の申告においては、FBARとFATCAを統合して一本にできないものか。 なかなか一本化できないなら、日本・アメリカ以外の第三国だけの口座を報告する。アメリカから見れば日本は外国だが、日本でFBAR/FATCAを提出している人にとり、日本は居住国であり外国ではない。 IRSから見ればアメリカ国内の金融機関の情報はすべてわかる。外国だってアメリカの水準まで引き上げるとするものが、逆にこれだと見えなくなると言うのだろうか。 あるいはFBARの金額要件を見直したらどうだろう。FBARの報告基準額は50年前から$10,000だ。インフレを見ると現在は約$76,000に相当している。 多くの日本人でFBAR/FATCAを提出している人は、もともと日本に暮らしている人たちが大多数だ。日本に住んでいれば、日本に預金口座がなければ困る。金融資産を隠すために日本に金融口座を持っているわけではない。何とか簡単になってもらいたいものだ。

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2022.06.26
情報申告

どっちが正しいのだろう

6月24日アメリカの連邦最高裁判所は、「中絶は憲法で認められた女性の権利」だとした49年前の判断を覆した。日本でも6月20日、同性婚をめぐり、大阪地裁は札幌地裁と異なる判断を示した。 アメリカの税務の世界でも、こうした司法の判断が分かれる判決が2021年に出されている。FBARのペナルティについての判断なので、日本人には身近に及ぶ話だ。 即ち、FBARを忘れた、知らなかった等の原因で意図的にではなく申告をしていない場合、ペナルティはどう計算されるのか。 申告をしていなかった年ごとに対してペナルティは計算される。いや、申告をしていない口座ごとにペナルティは計算されるのかという問題だ。 前者で言えば2021年に申告漏れがあれば、上限$10,000となる。後者の場合、申告をしていない口座が3つあれば、$10,000×3口座=$30,000だし、5口座だと$50,000となってしまう。 裁判所により異なる判断が2021年になされている。 The Fifth Circuit Court of Appealsは口座ごとにペナルティはかけられる(United States v. Bittner)。 The Ninth Circuit Court of Appealsは申告をしていない年ごとにペナルティはかけられる(United States v. Boyd)。 これでは居住する州によってペナルティが違ってしまう事になる。United States v. Bittner ではTX州に住んでいたために、272万ドル(約3.5億円)のペナルティが、2007年から2011年の申告をされていない口座ごとに計算された。これがNV州だと5万ドル(約6.5百万円)と言う事になる。 これはどう考えても不都合で、いよいよ最高裁判所に持ち込まれて、おそらくあと1年後には結論が出ていると期待する。 FBARの申告は簡単ものだ。申告さえしていればこうした事態にはならない。しかし申告されていない場合でも、機械的にこうしたペナルティの対象になると言うわけではない。そうした金融口座で発生する所得をきちんと申告していれば、まずはそれほど心配はいらない。

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2022.05.01
情報申告

どこにあるFBAR修正番号

申告内容を間違える、ミスがあるという事は避けようがない。完全で誤りがないのは理想だが、人間の行うことで、間違いを修正しなければならないと言うのはしかたがない。 情報申告のFBARで、申告するべき口座を申告しなかった・残高を間違えていた・為替レートを間違えていた・転記ミスがあった等々が起きることがある。 FBARも修正申告をできるようになっている。 修正するためには、FBARの申告用紙Form 114の3ページ目の行番号1の所に、修正する対象年とAmendにチェックを入れる。さらにその右側にオリジナルのIDナンバーを入れなくてはならない。 オリジナルのID?そんな番号があったっけ?と思うかも知れない。FBARを送信してConfirmationも残してある。それを見ればわかるだろうとチェックしてもそれらしい番号はどこにもない。 実はFBARを送信してからFinCEN はメールで受信結果をメールで通知してくれている。その中に書いてある。 Type: FBARX Receipt No.:FX22-00XXXXXX Filing Name: 2021-XXXXXXX Your FBAR submission has been acknowledged by FinCEN and assigned the BSA Identifier: 3100021XXXXXXX. といった情報が含まれている。FBARを修正しなければならない時は、この Identifier番号を記載することになる。 さて、FBARの申告が終わったところで安心してしまっている。FinCENからこうしたメールが届いているなんて思いもかけていない。古いメールも削除されてしまっている。修正できないではないかと頭を抱えてしまうかもしれない。 FinCENのデータベースで最終的には確認できる道は残っている。これも簡単には行かない場合は、この番号にゼロを14桁入れてくださいとIRSは言っている。

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2022.02.06
情報申告

どうする仮想通貨の情報申告

2021年のForm 1040では名前や住所を記入する行のすぐ下に、仮想通貨開示の質問がある。2021年中に、仮想通貨を受け取り、販売、交換、またはその仮想通貨を譲渡しましたか?という質問がある。Form 1040を提出する場合は、Yes/Noをチェックする必要がある。2021年以前に取得した仮想通貨を年間を通じて持っているだけの場合はNoとなる。 仕事の対価として仮想通貨を受け取った場合、そのドル価値は、他の収入と同じように、報告対象で課税される。仮想通貨を受け取ると、それは資産と見なされる。譲渡すれば仮想通貨はキャピタル資産として譲渡益の課税を受ける。 一方で、FBARやFATCAの情報報告では依然として不透明だ。 FBARに関しては現時点ではFinCEN Notice2020-2が判断の根拠だと考えられる。 外国銀行および金融口座の報告書(FBAR)の規制では、仮想通貨を保有する外国口座を報告する口座として定義していない。そのため、現時点では、仮想通貨を保有する外国口座はFBARで報告されない(その口座に仮想通貨以外に報告すべき資産があれば報告対象)。FinCENは、外国金融口座(FBAR)の報告に関する銀行秘密法(BSA)の規制を修正し、報告口座に仮想通貨を含めることを提案する予定となっている。 報告要件を超える特定の外国資産は、Form 8938でもその資産をIRSに報告する必要がある。Form 8938で仮想通貨を報告するにも分かりにくいことが多い。外国の仮想通貨取引所の個人口座が外国資産か、それとも金融機関の口座が外国資産なのかもはっきりしない。現時点ではIRSは明確な答えや指示を出していない。 悩ましい仮想通貨の情報申告だ。

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2021.09.05
情報申告

FBARでの口座間の資金移動

FBARの金額要件は、外国金融口座の合計残高が年のどこかで$10,000を超える場合、FBARの申告対象となり、その口座の最高残高の申告を要する。$10,000を越えない限り申告を要さない。 例として80万円を最高残高とする。これを2020年期末の為替レート$1=103.08でドル換算すると、$7,761となる。これは$10,000に満たないためにFBARの申告要件を満たさない。 口座間の資金移動があった場合にどうなるのか。 80万円の口座から、新たに別の口座を作り50万円を移したとする。この場合、旧口座の最高残高は80万円で、新口座の最高残高は50万円だ。同じようにドル換算すると$4,851になる。新口座と旧口座を単純に合計すると$12,612となる。 これは$10,000を越しているので申告の対象と考えるかもしれない。但し、年間の口座の実際の残高は80万円でしかない。この場合は申告対象かどうかと思うだろう。 口座の合計残高は80万円なので$10,000を越えない。この場合は申告を要さない。 では旧口座の残高を2倍にして160万円でそこから50万円を新口座に移したとする。2つの口座の合計残高が$15,522というわけだから、$10,000を越している。FBARの申告要件を満たす。 では旧口座の最高残高は160万円だろうか、110万円だろうか。感覚的には110万円なのだが、FBARの申告では、一時的にも160万円が最高残高なので単純に160万円を報告すると考えられる。 たくさんの口座を持ち、口座間で資金移動を繰り返した場合、実際の残高を算出するのは難しい。ドルでの最高残高を算出するためには為替レートも加味するのが本当だろう。となると、日本円での最高金額が最高のドル額とはならない。為替レートを年間拾って計算するのでは大変な負担となる。ありがたいことに、IRSは期末のレートを使うように指示をしている。IRSとしても負担を軽減するという考えがあったのではないだろうか。その延長で、口座間の資金移動も考えなくて良いとしているのかも知れない。

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2021.07.18
情報申告

FBARは法人も対象

FBARはほとんどの場合、アメリカ市民、グリーンカードホルダーやアメリカ長期滞在者が提出をする。しかし、それだけにとどまらない。 提出をしなければいけない人はUnited States Personだ。FinCENは次のように言う。 United States Person. United States person means United States citizens (including minor children); United States residents; entities, including but not limited to, corporations, partnerships, or limited liability companies created or organized in the United States or under the laws of the United States; and trusts or estates formed under the laws of the United States. この中には会社や、パートナーシップ、LLCも含まれる。ただしアメリカの州法により設立された法人だ。そのアメリカの法人が日本に残高$10,000以上の金融口座があればFBARの申告を要する。 実際問題として、アメリカの法人が日本で事業活動を行う場合は、日本法人として登記を行う。日本法で設立登記された法人ならば、日本法人が金融口座を持っていてもUS personではないためにFBARの対象外と考えるかもしれない。 しかし、アメリカ法人の100%出資子会社が日本法人だと、日本法人はアメリカ法人以外の何物でもない。100%ではなくとも株式の50%以上を持っている場合は要注意だ。いかに日本法で設立された法人であってもFBARの対象だと言われる事もあり得るのでやっかいだ。

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2021.06.20
情報申告

FBARのペナルティ

2020年のFBARを申告していなかったら、今から動けば良い。申告期限は10月15日で約4か月もある。FBARの延長申請はなく自動延長だ。 この申告を行うべき人が行っていなければ、理屈の上ではペナルティを受ける可能性はある。ペナルティには意図的でないケースと、意図的に申告義務を果たさないケースで2つに分かれる。 ほとんどの場合は、意図的でないケースだ。この場合にペナルティがある場合、その違反について一般的には$10,000までのペナルティを受ける可能性がある。 この違反についてという言葉がわかりにくい。 ①過去5年、10年とか複数年の全部の違反に対しても一つのペナルティ ②その年の単年について一つのペナルティ ③違反のあった一つ一つの情報ごとのペナルティ ④IRSからもらった手紙ごとなど 仮に③で一つ一つの違反の積み上げだと、5口座あれば5万ドルで過去5年だと25万ドルという計算になる。これだとあまりにひどい。裁判に持ち込まれるケースがあり、方向としては②という解釈となりつつあるようだ。 しかしながら、アメリカで生まれてアメリカの市民権を持っているとかグリーンカードを持っていながら、普通の日本人として日本に住んでいる人に機械的にペナルティというのはいかがなものかと思う。 日本に住んでいてもコロナウイルスの給付金はアメリカからしっかりもらい、違反の場合は、日本に住んでいるのでペナルティを免除してほしいというのも違和感がある。 いたずらに危機感にあおられることはないと思うし、反対にFBARやFAFCAを無視をし続けるのも適正ではないと思う。

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2021.04.11
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夫婦合算FBAR

それにしてもFBAR (Form 114)とFATCA (Form 8938)とどうして似たような報告制度が二つもあるのかと思う。確かに、足元のニーズが違っていて、それぞれFin CENとIRSという別の組織が情報を求めている。 しかし、提出をする個人からしてみたら、ほとんど同じ情報をFBARとFATCAで提出する。FATCAに記載したのだからFBARを出さなくていいでしょうと言いたいところだ。確かに報告基準額が違うので、両方を出さなくても良いこともあるが、面倒だと思うだろう。 Form 1040の申告で夫婦合算申告を行う。当然のこととしてFATCAも一緒に提出している。FBARはどうするか。FBARだって夫婦合算で提出しても良いではないか。 ということで夫婦が一緒にFBARを提出する。夫婦合算FBARは可能なのだが、条件がある。報告する口座が共有名義でなければならない。 日本の口座は個人の口座だ。とすると夫婦合算のFBARの可能性は閉じられてしまう。別々にFBARを申告せざるを得ない。

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2020.11.29
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Form 1040NRで情報申告

FBARとFATCAと外国金融口座の情報申告が2つもある。提出する方からすれば、ほぼ同じ情報を2回申告するので、面倒だと思うのではないだろうか。それも、アメリカ市民とかグリーン・カードを持ってForm 1040を提出する人であり、Form 1040NRを提出する人は、FATCAやFBARとは接点がないと思うかも知れない。 FATCAは税法26条の世界で規定されている。これはアメリカ国内法だけではなく、租税条約も関係してくる。183日テストを適用して居住者というのが国内法の考え方であっても、租税条約でアメリカの非居住者となることは可能だ。一例として学生や教授条項に当てはまる人はアメリカに入国しても5年とか2年は居住日数から除外できる。つまり本来アメリカ居住者であっても、租税条約により非居住者となることもある。さらにこれは税額の計算上の話で、情報申告では適用されない。 FBARを規定するのは31条の1970年法(the Bank Secrecy Act of 1970)だ。Financial Crimes Enforcement Network (FinCEN)が管轄してIRSではない。FBARは国内法であり、居住者は居住者でしかない。 通常のパターンはForm 1040でFATCAの申告を行う。合わせてFBARの申告も行う。しかし、Form 1040NRでFATCAの申告を行い、合わせてFBARの申告も行う場合もある。 金額要件を入れるとForm 1040でもForm 1040NRでも次のケースが出ることがあり得る。 FATCA   FBAR 〇      〇 ×      〇 〇      × ×      × Form 1040NRを提出する人は非居住外国人で、FATCAもFBARも縁がないと考えるかも知れない。大抵はそれで良くても、機械的にそうならないこともあるのでやっかいだ。

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