あなたはアメリカ市民になりたいだろうか。多くの方がアメリカの市民権が欲しいというかも知れない。反対にアメリカ市民権を放棄したいと言う方も多くいる。アメリカの市民権を放棄したいという方は、グリーンカードを放棄したいという方も同じだが、日本に帰国しており、アメリカにはもう住むつもりがないと言う理由の方が多い。
20歳台、30歳台あるいは40歳台の方ならば、アメリカでこれから自分の人生をどう切り開いていくかということを十分考えられるだろう。50歳台や60歳台は微妙かも知れないが、孫ができてから、いざアメリカで新たな人生を切り開こうというのは、なかなか大変だと思う。70歳台や80歳台では自分の人生の引き際を考えるようになる。年令が高くなるにつれてアメリカの市民権やグリーンカードを放棄されるのは自然な傾向だと思える。
市民権やグリーンカードにアメリカへの税務申告がついて回るため、なおさら、面倒だと思われてもおかしくはない。自ら望んでアメリカの市民権を取得したり、グリーンカードを取得した人ならば、自らの責任において市民権やグリーンカードを放棄することに抵抗はないだろう。
しかしながら、自分が望まないのにアメリカ市民になってしまっている人も多く存在する。即ち、アメリカは出生地主義を取るため、親の仕事の都合でアメリカに駐在している時にアメリカで生まれた人である。あるいは、両親の少なくとも一人以上がアメリカ市民だと、子供もアメリカ市民と言う事もある。いずれも、子供の意志は反映されているわけではない。アメリカで生まれても帰国したのは1歳とか2歳で、そこからアメリカには片足も踏み入れたことがないという方も多いだろう。
当然、自分は日本人だと思っているわけで、アメリカの市民と言う意識はない。となれば、アメリカに税金の申告をする義務があるとは全く想像もしたことが無いかも知れない。しかしながら、自分がアメリカ市民でアメリカへの税金の申告義務を果たしておらず、税金を払わなければならないと分かったら、どんな気持ちになるか想像に難くない。
自分がアメリカ市民になった経緯はともかくも、それ故に、アメリカへの税金の申告義務が免除されるわけではない。アメリカは二重国籍を認めているので、日米の二重国籍でもアメリカからは構わない。アメリカ市民ならば、きちんとアメリカに対する申告義務を果たしてくださいということになる。
自分はアメリカ市民だということが分かったならば、アメリカ市民としての義務を果たしアメリカ市民でいることが選択肢の一つだ。別の選択肢は日本の国籍を選択し、アメリカには市民権を放棄する手続きを行い、完全にアメリカ市民でなくなることだ。
日本に住んでいる以上、日本の国籍を選択しているケースが圧倒的に多いだろう。この場合でも、日本の区役所や市役所には届け出をしても、アメリカには届け出をしていない場合がある。さらに、国籍の選択届さえしていない人も相当いるのではないだろうか。
アメリカから見た場合は、アメリカ市民には違いなく、ならば、そうしたケースでは税務上の義務を果たすことを求められても仕方がない。数十年も日本に住んでいて、突然、アメリカの税金を払わなければいけないとなると大変なことだ。そうした事実に悩むならば、きちんとアメリカの市民権を放棄したほうが良い。あるいは、きちんとアメリカの申告義務を積極的に果たしていけば良い。グリーンカードを持って日本に住んでいる方もこれに準ずると思う。
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