アメリカの非居住者である外国人がアメリカの宝くじを買って、当選した場合どうなるか。
イスラエルの居住者であるA氏は、1992年当時にカリフォルニアに住んでいた。彼は1992年に$1でスーパーロトを買い、大当たりを出した。72.2万ドル(現在の為替では7千万円強)を向こう20年間にわたり、もらえることになった。
A氏はこのお金を一度にもらうことはできず、20年にわたりもらうことになった。そこで、彼は考えた。毎年お金をもらっていくわけだから、これは年金ではないか?年金になれば、年金を受け取る国で課税されるのである。イスラエルに住んでいるのだから、うまい事に、アメリカでの課税はこれで発生しないと思った。そこで、彼は1997-1999年に非居住外国人として税務申告を行い、この受け取りを所得としなかった。さらに、イスラエルにおいても所得税の対象ではないとした。これだとどちらの国でも課税されない??
宝くじの当たりのお金を、あたかも年金のような形でもらうのだが、これは年金といえるのだろうか。アメリカとイスラエルの租税条約では、年金とは適切にして十分な対価に対して定期的に支払われる金銭であるとする。適切にして十分な対価とは何かを租税条約は決めていない。租税条約で決めていないことは、二国間の租税条約ではなく、国内法で決められることになる。
A氏は宝くじを買うために$1を払っているので十分な対価を支払っているとした。裁判所は反対する。アメリカでは、適切にして十分な対価とは、手に入れられる反対給付の価値に見合い、合理的な関係がなければならないとしている。$1は向こう20年72.2万ドルを受け取る権利の十分な対価ではない。$1はその権利の価値とは何ら関係がない。$1は掛け金で支払を受けられる権利を確保したが、これはギャンブルで年金ではないとした。
IRSはこれは年金ではなく、アメリカを源泉とする所得なので所得税を支払うように求めた。
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