2020.10.18
所得税
合理的な理由
Form 8854を提出しなかったり、FBARの申告をしていないとか、遅れて申告をする。遅れて提出をする時に、なぜ遅れたのかという合理的な説明をする理由書を提出するように言われることがある。事情を汲んでペナルティを減額する事もあるからだ。
FBARの提出遅れは次の選択肢から選ぶようになっている。
• 忘れていた
• 申告する必要があるのを知らなかった
• 金額が申告要件以下だと思った
• 外国口座だと知らなかった
• 口座の報告書を無くしたり期限内にもらえなかった
• 情報が不十分で、それを入手するに時間がかかった
• 配偶者のサインを期限内にもらえなかった
FBAR以外はこうした選択肢はなく、遅れるに至った合理的な説明を求められる。
1.何がいつ発生したのか
2.どんな原因でそうなったのか
3.どうして期限を守れなくなったのか
4.どんな努力をどれだけしたのか
5.状況が変化した時に、どのようにリカバリーしたのか
自分の責任によらず、外的な理由といえば、自然災害(地震・火事・台風・水害など)、病気、戦争、内乱等だろう。しかし、病気ならば第三者の証拠書類を求められる。なかなか難しい。
2019年分の申告書の提出でいえば、コロナウイルスを理由にして、何ヶ月か遅れましたということは言えるかも知れない。だけども3年も、5年も申告書を提出していないことの合理的な理由とはならないだろう。
自分としては善管注意義務を果たして、やるべきことをやった、落ち度はなかったと言いたくても、説明は難しい。申告の義務を知らなかった・日本に申告をしていたので十分だと思っていた・忘れていた等が正直なところではないだろうか。
初めてのことならば、まあまあということもあるかも知れない。しかし、2回も、3回も同じことが起きている場合、事情を汲んでもらえるかどうかは難しい。