2019.10.27
所得税
やむを得ざる理由
税務上、アメリカ居住者となるのはアメリカ市民権やグリーンカードを保有する場合の他、アメリカに実際にいる日数で決まる。183日テストだ。
アメリカにいる日数をカウントするのだが、次のような例はどう考えるべきか。
1週間、10日の予定でアメリカに入った人が、アメリカで病気や事故にあってしまう。アメリカの病院に1年も入院してしまったとすれば、183日よりも日数は多くなる。
しかしこの場合は、1週間、10日で帰国するという本人の意志とは無関係に、アメリカで動けなくなっている。こうした状況で、アメリカの居住者となってしまうのか。いくら何でも本来の趣旨ではないわけで、こういう日数は除外される。
また、Form 2555でForeign earned incomeのexclusionを取るために、外国に330日以上居住していることが必要だ。
この場合でも、天変地変とか戦争、内乱でその国に住んでいたくても出国せざるを得ないことがある。これもやむを得ない事情があるわけで、330日基準を満たさなくても、Form 2555を使える。IRSがその対象国のリストを発表する。
日本に居住しているアメリカ市民やグリーンカードホルダーなどが、台風や水害などで被害を受けたとする。日本の家にはしばらく住めないために、国外に避難したとする。これもやむを得ない事情があるわけで、330日基準を満たさなくても、Form 2555を使えないとおかしいと思える。しかしIRSが日数条件を外す対象国に日本を認定してくれるかどうかだ。