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大谷選手がグローブ6万個を寄贈

2023年11月12日

エンゼルスの大谷翔平選手が11月9日、日本国内約20,000校の全小学校に各3つのジュニア用グローブ約60,000個を寄贈するというニュースが流れた。すごくインパクトが大きく、さすがに大谷選手だと拍手を送らずにはいられない。

アメリカの贈与では年間非課税枠があり、2023年では$17,000となっている。何とか非課税にしたいと考えている時に、この天文学的なニュースを聞いたら一体どうなっているのかと驚くかもしれない。

アメリカは日本と異なり、贈与をする人が贈与税を払う。アメリカの贈与で2023年の非課税贈与枠は、もらう人の一人あたり1年間に17,000ドルだ。もらう人の数の制限はないので、何人でも非課税で贈与ができる。

ただし、年間控除額を超える贈与は課税対象の贈与とみなされ、贈与者の生涯控除額(現在 1,292 万ドル;$1=150円で約19.4億円)と相殺することになる。1,292万ドルの免除は、贈与と遺産税を合わせたものに適用される。贈与に免除を使用すると、遺産税に使用できる生涯控除額が減額される。このため、財産が約19億円もない場合、通常はアメリカの贈与税・遺産税を払うことがない。

これは良い話だと、日本に住んでいる祖父母がアメリカに住んでいる子供や孫に一人当たり300万円/人(同上レートで$20,000)をあげたらどうなるか。$20,000-$17,000=$3,000が課税対象となる。税率が$10,000までは18%なので$540の納税となる。

さて、$540の納税と言うけども、生涯控除の約19億円がある。$540の税額が出てきたところで、生涯控除額のために、全く余裕でアメリカの贈与税を払うことはないと思うかも知れない。

ところがこの生涯控除額はアメリカ市民(グリーンカード所有者等)を対象にしている。残念ながら日本に住んでいる日本人の祖父母を対象にしているのではない。そのために、アメリカの外国人たる祖父母には課税がなされてしまう。

大谷選手の天文学的な贈与には贈与税がかからず、何で自分が課税されるんだと思わないためには、アメリカの非課税贈与額の金額に納めなければならない。さらに重要なことは、日本の贈与税があるため、日本の非課税贈与枠を忘れてはいけない。

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