年内も1か月を切り、来月には2022年分の2023年申告が始まる。今月はクリスマスでお休み気分になりがちだが、そろそろ申告の資料もそろえなければならない時期に来ている。アメリカの税務から早く解放されたいならば、ここは大事な月だ。
グリーンカードを持っている人が日本に帰国して、そのままグリーンカードを持ち続けていれば、今までのようにずっとアメリカへの申告がついて回る。グリーンカードが期限切れでも、正式な放棄手続きなしには、税務上のステータスは変わらない。
日本だけではなく全世界の所得がアメリカへの申告の対象になる。日本の所得もアメリカに申告しなければならない状況が続く。グリーンカードを放棄するか決断できなければ、アメリカへの申告はこの先もついて回る。
日本に帰国して、もうアメリカに戻ることはないとはっきり決断できているならば、グリーンカードの放棄を行い、アメリカの税務から解放されたらどうだろう。日本の申告に加えてアメリカの申告を行う事は面倒だろうと思う。
グリーンカードの放棄はアメリカ大使館でのサイトに掲載されている。難しいことはなく方向さえ決まっていたら、手続きは書類を郵送するだけで、書類の作成は20分か30分あれば終わるだろうし、あっけないほど簡単だ。年内に十分行うことができる。そうすれば2022年分の2023年申告(出口税も含めて)が最終申告となる㊟。
この手続きを1月以降に行うと、さらに最終申告が1年延びて2024年まで延びてしまう。
一方で、積極的にこれからアメリカで生活されると言うも当然、おいでになる。年令に関係なく70歳半ばになってグリーンカードを取得され、これからアメリカに移るという方にもお会いした。この場合は、日本の年金も含めてしっかりアメリカで申告を行うことになる。
㊟グリーンカードを放棄しても、アメリカに不動産があって賃貸所得があるとか、その不動産を譲渡して譲渡益の課税を受ける場合は、アメリカ非居住者としてのアメリカへの申告は残る。この場合は、完全にアメリカの税務と接点がなくならない。
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