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幽霊利益・損失

2022年10月30日

住宅ローンの残債一括返済時に為替変動により債務免除益が発生し、課税所得になり得ることを前回は書いた。

住宅ローンは毎月返済している。そうすると為替差損益は毎月発生している。借り入れ時のドルでの住宅ローン返済額と、実際に毎月支払っている時点での為替差損益が発生している。

これを細かく追いかけていくのは面倒だ。幸いにも個人的な住宅ローン支払いでの為替変動による債務免除益は、支払っている都度に$200未満のものは非課税としてくれる。実際はあまり影響しないのではないだろうか。

もしも計上することになるとForm 8949に差益を出して、Schedule Dに反映される。通貨と言うよりキャピタルゲインの扱いをなる。

さて、為替が円安に動いているので債務免除益となるのだが、為替が円高になることもあり得る。仮の話だが全く正反対に為替が動いたとしてどうなるか。

$1=150円の時に3,000万円($200,000)のローンを借りたとする。残債を2,000万円とすれば$133,333だ。完済時に$1=79.33円だと残債2,000万円は、ドルでは$252,111となる。$118,778の住宅ローンを余計に支払わなければならない。

完済時には円高となれば、ドルに直せば余分に住宅ローンを払うことになる。実際は円で動いているので、余分にお金を払うことはないが、幽霊みたいな話となる。

アメリカの申告書上では、その幽霊みたいな支払い分を控除として使えるといいのだが、個人的な費用には控除を使わせてくれない。

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