2026.07.05
その他
様子がいつもと違う
1. 今年は「いつもと違う」
例年、IRSからの還付やレターは“忘れた頃に届く”のが普通だった。 1〜2年前、場合により数年前の申告について突然手紙が届くことも珍しくなく、処理にはとにかく時間がかかるのがIRSの常だった。ところが今年は、申告を終えた直後にIRSから手紙が届くというケースが発生している。 「IRSの処理が改善したのでは?」と期待したくなるスピードだ。しかし、届く手紙のほとんどが Letter 5447C(本人確認レター)だ。
2. Letter 5447C
目的は非常にシンプルで、 「この申告書を提出したのは本当にあなたですか?」 という本人確認だ。近年、他人の個人情報を使って勝手に確定申告を行い、還付金をだまし取る「なりすまし詐欺」が増加している。 そのためIRSは、一定の条件に該当する申告書を自動的にストップし、本人確認を行う仕組みを強化している。
対象になりやすい条件
• 海外住所(日本など)からの申告 → 海外在住者はこれだけで高確率で対象
• 引っ越しをして住所が変わった
• 申告ステータス(独身・夫婦合算など)を変更した
• ランダム抽出によるチェック
申告内容が間違っているわけではなく、 単に「あなたが本人かどうか」を確認しているだけだ。ただし、本人確認を完了するまで申告処理は完全にストップする。
3. なぜ今年はこの手紙ばかり届くのか
理由は公表されていないが、考えられる背景は次のとおりかもしれない。
可能性①:IRSが慢性的な処理遅延の改善に本気で着手した
IRSはここ数年、業務遅延が深刻化していた。 大量の職員退職・解雇も続いており、従来の人力処理では限界が見えていた。
可能性②:AIによる自動判定が導入された
推測ながら、 人手不足を補うためにAIによる自動スクリーニングが強化された可能性がある。
もしアルゴリズムが変更された場合、 「海外住所」「ステータス変更」「住所変更」などの条件に該当する申告が、以前より高頻度で本人確認に回されることは十分あり得る。結果として、 本当に本人が申告しているのに、本人確認レターが大量に届く という現象が起きているのかもしれない。
本人確認レターが届いたら必ず対応しなくてはならない。放置すると処理は動かない。還付金はいつまでたってももらえない。海外在住者にとっては面倒な手続きだが、 IRSの処理が全体として早くなるのであれば、今年の状況は歓迎すべきことかもしれない。しかし、状況が改善しなければさらに重荷を背負うことになる。
