Home > 所得税 > なぜMFJ(夫婦合算申告)を選択するのか

なぜMFJ(夫婦合算申告)を選択するのか

2025年11月16日

多くの夫婦はアメリカの申告でMFJを選択しているが、結婚していてもMFS(夫婦個別申告)という選択肢もある。MFJを選ぶ主な理由は、税制上の優遇を受けられる可能性がある点にある。

日本在住の国際夫婦の場合
日本に住んでいる夫婦がアメリカの申告を行う場合、グリーンカードを保持している間はアメリカへの申告義務がある。年齢を重ね、万が一配偶者に何かあれば、自分がアメリカの申告をすべて行わなければならない。今まではアメリカ市民である配偶者に任せていた申告を、突然自分が担うことになる可能性がある。

グリーンカードを持っていれば、いつでもアメリカに戻ることはできる。しかし、50歳、60歳となり、日本で生活基盤を築いた家族が日本の生活を捨てて新たにアメリカで暮らすことは容易ではない。日本に住むグリーンカード保持者と米国市民の夫婦の場合、グリーンカード保持者には毎年米国への申告義務があり、これが負担となる。

グリーンカード放棄の影響
グリーンカードを放棄すると、MFJによる税制優遇(標準控除の増加など)を失う可能性がある。標準控除を一人分使えなくなるため、例えば2025年の標準控除額は15,750ドルである。実効税率を20%とすると、税額は3,150ドル減少する。為替レートを1ドル=150円とすれば、約50万円近くの税額軽減効果がある。これは大きな影響であり、グリーンカードを放棄しないよう勧められることもある。

非米国市民配偶者のための選択肢
米国税法には、非米国市民の配偶者を米国居住者として扱える特例がある。これを利用すれば、グリーンカードを放棄してもMFJで申告でき、標準控除のメリットを享受できる。

この選択の重要なポイント
税制優遇の継続:標準控除などの優遇を引き続き受けられる
選択の継続性:一度選択すると、特定の終了条件に該当するまで有効
終了条件:
配偶者の死亡
離婚または法的分離
夫婦とも米国居住者でなくなる
明示的な撤回

注意点
再選択不可:この選択を終了すると、同じ夫婦では二度と選択できない
社会保障税:所得税上は居住者扱いだが、FICA(社会保障・メディケア税)では非居住者扱いのままとなる

この選択により、グリーンカードを放棄しても税制上の優遇を受けつつ、米国申告義務から解放される可能性がある。比喩的にいえば、この選択をすれば今までと同じように「バスに乗り続ける」ことができる。しかし、いったんバスを降りてしまえば、再び同じバスに乗ることはできない。目的地まで何度もバスを乗り降りすることは許されない。

カレンダー

2026年3月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

Tsuchida & Associates

〒103-0016
東京都中央区日本橋小網町4-8-403
Phone:03-6231-0301


相続税:資産家のための相続税相談申告センター
日本の税務:星泰光・杉沢史郎税理士事務所

アクセス

水天宮前駅 東京メトロ半蔵門線
6番口 4分
茅場町駅 東京メトロ 東西線
A4出口 徒歩5分
人形町駅 東京メトロ 日比谷線 / 都営浅草線
A2出口 7分
Copyright © Tsuchida & Associates All Rights Reserved.
ページTOP