グリーンカードを放棄しても10年間はアメリカの申告をしなくてはならないと心配する人がいる。かつては放棄後10年間、米国源泉所得に課税されるルールがあったために、放棄後もずっと申告が必要と思われていることがある。
もともとの古いルール
2008年6月17日以前に、米国籍放棄やグリーンカードを返納した人に対して適用されていたのが、alternative tax regimeと呼ばれる仕組みだった。米国籍やグリーンカードを持っていた人は、非居住者扱いになっても10年間は特定の所得について、米国の課税を受けるというものだった。
この方式では放棄後10年間、非居住者となってもなお、米国株のキャピタルゲイン等を、あたかも米国源泉所得であるかのように課税される。このため放棄後もずっと米国に申告義務があると誤解される原因となった。
現在のルール
2008年のHEART で出国税(exit tax)が導入された。出国税の対象となる人は、出国時に全世界資産を時価で売却したとみなされて課税される方式となっている。一度きりの課税方式が採られるようになり、10年課税ルールは原則廃止されている。
これは出国税対象となる人の話で、それ以外の人は関係がない。しかし放棄した後は、出国税対象となる人もそれ以外の人でも、アメリカ源泉所得があればアメリカ非居住者としてアメリカに申告するのは避けられない。不動産賃貸や不動産譲渡、配当などが該当する。
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