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Form 2555での所得控除

2025年03月23日

Form 2555は、外国に住んでいるアメリカ人やアメリカの税務上の居住者が、外国で働いて得る所得を控除してくれる。2024年では$126,500だ。$1=150円レベルだとほぼ1900万円まで所得から差し引いてくれるので、多くの場合、課税対象の所得が無くなる。

もちろんこれを使うためには条件がある。

納税者がアメリカ以外の国(例えば日本)に通年にわたって居住しているか、連続する12ヶ月間に330日以上をその国で過ごしていると言う条件がつく。

外国での所得を控除してくれるなら、不動産譲渡益や株式譲渡益までも控除してくれると良いのだがそうはいかない。

対象はアメリカ市民や税務上の居住者が海外で働いて得た所得で、次のようなものが含まれる。

給与および賃金: 海外の雇用主から支払われる給与や賃金。
自営業の利益: 海外で事業を行い得た利益。
ボーナスや手当: 海外の勤務に関連したボーナスや特別手当。

働いて得たものではない所得には次のようなものが含まれる。これは対象外だ。

利子所得: 海外の銀行や金融機関から得た利子。
配当金: 外国企業から支払われる配当。
賃貸収入: 海外の不動産を貸し出して得た収入
キャピタルゲイン: 海外の資産の譲渡益。
年金や年金受取: 海外の年金制度から得た収入。

給与が1000万円だと、所得控除で課税される所得がゼロになってしまう。ならば申告書を提出しなくても良いのだろうか。Form 2555を提出して初めて課税所得がゼロになる。申告書類を提出しないと、IRSから見れば無申告の状態でしかない。申告書を提出して初めてForm 2555使えるので税額は発生しないことになる。

さらに外国税額控除Form 1116があるので二重にアメリカに税金を払う必要がないと考えるかもしれない。しかし、Form 2555で所得控除を受けて、さらに所得控除したものに発生した外国税額を控除すると、二重の控除になってしまう。所得で落とした分に相当する外国額は控除することはできない。

またForm 2555を用いるとchild tax creditを取れなくなることもある。Form 1116の方がメリットが出ることもあり得るので、細かくは自分の状況に応じて判断することが必要となる。

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