Home > 所得税 > 183日を超えても

183日を超えても

2024年08月11日

米国の税務上の居住者となるかどうかは、米国の税金の処理で大きな分かれ目となる。市民権やグリーンカードを持っていれば、米国の税務上の居住者だ。これ以外のケースだと、183日ルール(実質滞在テスト)に基づいて、納税者が米国の居住者とみなされるかどうかを判断する。このルールでは、過去3年間で183日以上米国に滞在している場合、米国の居住者とみなされる。

しかし、機械的にこの計算で線引きをしてしまうのが合理的でない場合もあり得る。病気や入院などの理由で米国外に出られなかった場合、その日数をカウントから除外できる場合がある。同じく、自然災害やその他の不可抗力による理由で米国外に出られなかった場合も同様だ。

機械的なテストだけでアメリカの居住者となれば、税金の処理上、実態に合わないことも出てくる。そこを補完するために、実質的滞在テストを満たした場合でも、米国の税務上、米国の非居住者として扱われる道が残されている。次のようなケースだ。

年間を通じて米国に滞在した日数が183日未満であった
米国よりも外国と密接な関係を持っていた
年間を通じて外国にタックスホームを持っていた
永住権(グリーンカード)申請がなされていなかった

実態を見て米国居住者とするべきか、米国非居住者とするのが目的に合っているのか、個別に判断される余地がある。

183日を超えて米国非居住者となっても、全く米国の税金の外に出るというわけではない。課税される所得の範囲が異なる。米国を源泉とする所得があれば、どの道、米国非居住者として米国に申告をすることになる。

実際は米国居住者として税額を計算する方が、標準控除を取ることができたりするので、税額が少なくなることもある。米国居住者となるのが必ずしも税務上不利となるわけではない。個別のケースごとに考えないといけない。

せっかく夏休みを家族と米国旅行を楽しんでいてるなら、あまり、税金とか考える事なく大事な時間を過ごしてもらうのも一案だ。

カレンダー

2024年12月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

Tsuchida & Associates

〒103-0016
東京都中央区日本橋小網町4-8-403
Phone:03-6231-0301


相続税:資産家のための相続税相談申告センター
日本の税務:星泰光・杉沢史郎税理士事務所

アクセス

水天宮前駅 東京メトロ半蔵門線
6番口 4分
茅場町駅 東京メトロ 東西線
A4出口 徒歩5分
人形町駅 東京メトロ 日比谷線 / 都営浅草線
A2出口 7分
Copyright © Tsuchida & Associates All Rights Reserved.
ページTOP