2017年9月3日

2017.09.03
その他

市民権に基づく課税

アメリカは市民権をベースとして属人課税を行う。市民権課税は、世界中でもアメリカとアフリカの国の2カ国だけだという。世界中の国は居住をもとに属地課税を行う。 税制の歴史を紐解いてみると、市民権課税の起源は1861年に始まった南北戦争に遡る。日本で言えば江戸時代の末期から始まったことになる。 1861年に始まった南北戦争でリンカーン大統領の連邦政府は戦費調達のために戦時国債を発行する。しかしながら十分な資金は集まらなかった。その解決のため、1861年法が制定され、アメリカ市民に初めて近代的な所得税が導入された。1861年税法では年間所得$800以上では3%の税率だった。 しかしながら、戦争は長期化し、さらに資金が必要になる。そこで、1862年税法を通過させ、税金を徴収する機関としてthe Bureau of Internal Revenueを創設し、日用品に物品税を課し、年間所得$600以上では3%、$10,000以上では5%の税額を課した。この5%の税金はアメリカ国外に住むアメリカ市民のアメリカ源泉所得にも適用された。 当初、北軍の戦意は高くなく、何とか徴兵から逃げ出そうという人が多くいたらしい。それを防止するために、税率を高く設定し兵役から逃げることを抑止する狙いだった。血を流すことを逃れる人には、余計に税金を払わせるという懲罰的なものとも言われる。 南北戦争が市民権課税やIRSを生み出し、個人の所得税も導入している。そのルーツが今日まで続いている。

Read More

カレンダー

2017年9月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

Tsuchida & Associates

〒103-0016
東京都中央区日本橋小網町4-8-403
Phone:03-6231-0301


相続税:資産家のための相続税相談申告センター
日本の税務:星泰光・杉沢史郎税理士事務所

アクセス

水天宮前駅 東京メトロ半蔵門線
6番口 4分
茅場町駅 東京メトロ 東西線
A4出口 徒歩5分
人形町駅 東京メトロ 日比谷線 / 都営浅草線
A2出口 7分
Copyright © Tsuchida & Associates All Rights Reserved.
ページTOP